サードプレイスはコロナ禍では限界があるのではないかという話を何度も持ちかけられています。
家庭でも、職場でもない、第3の居心地の良い居場所である、サードプレイスは、人が集うことで価値を見出してきました。
会話や議論があって、交流があり、新しいものが芽生えたり、リラックスできる緩やかな仲間との世界が失われて、孤立しながらオンラインでつながっても、飽きてしまうのではないかという意見に対して、新型サードプレイスの事例を考えてみました。
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サードプレイスのアップデートを真剣に考えていた
コロナ禍に襲われて、ウィズコロナで終わりが見えない状況に陥り、今までのリアルな空間を味わう、サードプレイス(プレイス型)は、ほとんど機能しなくなりました。
いつもの居酒屋、カフェ、バー、などに足を運びにくい状況で、ストレスを溜めていた方も多いでしょう。
無理矢理、自宅の中をサードプレイスにカスタマイズしようとしても日常の生活空間を変えるには限界があります。
サードプレイスを普及・拡散していきたいと考えている私にとっては、この1年ほどは悩み多い日々でした。
結論!ハイブリット型のスタイルを生み出す道が必要
結論としては、ハイブリット型のスタイルを生み出すしかありません。
オンラインだけでテクニックを磨いても、マンネリ化してきたと耳にします。
当初のうまくいくかどうかの緊張感たっぷりの時期を超えて、誰もが慣れてしまうと、同じパターンの繰り返しでは、誰だって飽きてしまいます。
必死に感染症対策をして、リアルな環境(オフライン)で実施しようとしても、限界が訪れます。
目の前でマスクやフェイスシールドをしている相手を見て、ソーシャルディスタンスを意識すると、心底楽しめているか、微妙です。(集合写真を撮るのすら、憚られます)
一方向にならず、双方向+わちゃわちゃ感がないと楽しめない
オンラインで居心地の良い居場所やコミュニティを作ろうとしても、一方向になりがちです。
誰かが主体・主役になって誰かに伝えるだけでは、送り手と受け手に分離されてしまいます。
双方向で、参加者同士がわちゃわちゃしている感じがないと楽しめないのです。
現在は、小規模人数の部屋に分ける、zoomのブレイクアウトルームや、Remo(リモ)のテーブルを自由に動くスタイルで代替できるのでは、と期待されていますが、わちゃわちゃ感とは異なっています。
イメージは、居酒屋で集団・グループで飲みに行って、あちこちでさまざまな話題を自由自在に話してる感覚はオンラインでは満たされないのです。(音声が被ると、当事者の声が全て聴こえていなかったり、聞き取れないため。)
サードプレイスっぽい企画をいくつ考えてみる
そこで、サードプレイスっぽい企画(オンラインとリアルのセット)を考えてみます。
・多拠点「リアルブレイクアウト」のインターネット接続イベント
数ヶ月前に企画をしていた、多拠点の「リアルブレイクアウト」をつなぐイベント案です。
大人数を一箇所に集まることができないならば、最初から、複数の場所で、数名規模の人数を集めて、そのグループ同士をインターネットで接続する展開です。
テレビ番組で、全国の系列放送局をつないで同時にクイズをやる番組がありますが、イメージとしては近いのです。
つまり、小規模グループでわちゃわちゃしつつ、オンラインとして必要時につなぐ形です。
おそらく、2拠点間ならばやりやすいのですが、複数の拠点をうまく回すとしたら、ファシリテーター役の腕の見せ所かもしれません。
・バーチャルBBQ、鍋作りバトル
一人焼肉、一人鍋ってなんか寂しいものです。
であれば、同じタイミングで、焼肉や鍋を一人でやっていても、他の場所で楽しんでいる人と楽しい時間を過ごすスタイルです。
取り分ける手間はないし、それぞれが別のものを食べています。
「今、よそったのはなんですか?」
「その肉、めちゃくちゃ美味しそう」
などと、一人一人が画面越しで食事をしながらも、同じテーマのものを一緒に食べてる感じです。
至近距離で1つのテーブルで、焼いたり、箸をつつくことができないならば、お互いを自由につなげばいいのです。
これって、孤食で寂しい人同士が会話をしながら食事を楽しむスタイルとして成立するのではないでしょうか。
・散歩LIVEリレー、しりとりバイリンガル
グループで動けずに一人散歩していても、楽しくないという気持ちもわかります。
では、散歩LIVEのリレーはどうでしょうか?
各自がスマホを持って、同じ時間帯に各地で散歩して、実況中継と小ネタを話すだけで、バトンしていきます。
毎日、同じ時間帯に、違うメンバーでやっていれば飽きは来ないはず。
もうひとつ、「しりとりバイリンガル」は、世界各地の人と各言語のしりとりをやっていくゲームスタイル。
clubhouseなどでできれば、知らない国の言葉を音で楽しめてコミュニケーションができるかもしれません。
こういう新しい形での居心地の良い居場所=サードプレイスはアイデア次第で飛躍できます。
・輪読&音読ピンポンパン
次に、本好きにはたまらない企画として、「輪読&音読ピンポンパン」です。
一人静かに本を読むか、読書会スタイルで仲間と味わって本を読む。
その中間をインターネットを介してやってみようという話です。
1冊の本を数ページ読んで、次に読む人を指名する、ピンポンパンゲーム形式で読み進めるもの。
もちろん、これは、別の本のリレーというのでも面白いかもしれません。
今回取り上げたものは、今まで、仲間と楽しくやっていたことを、離れた場所であっても、相手とつながって楽しむ方法を用いて、居心地の良い場所をオンラインとリアルをつなぐものを考えてみました。
「オフライン(リアル)がいい」や「オンラインは飽きた」ではない新しいサードプレイス
オンラインでないと何もできないという制約条件の中で、無理矢理、サードプレイスを作ろうとすると厳しいものがあります。
結果として「オフライン(リアル)がいい」とか「オンラインは飽きた」という言葉を発したり、耳にしていませんか?
オンラインとオフライン(リアル)を分断を嘆くのではなく、どうやれば、新しい形で融合できて、楽しめるのか。
今までにないスタイルの、居場所・空間としてのサードプレイスを作っていけば、私たちの感覚も変わっていき、新しい時代にフィットしていくのは間違いありません。
サードプレイスも2,0や3.0というアップデートの時期を本格的に迎えつつあるのです。
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投稿者プロフィール
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【サードプレイス】ブロガー 、安斎輝夫。長年サラリーマンとして家庭と職場だけの生活に疑問を持ち、2017年から「サードプレイス」を研究・実践し、人と人をつなぐコネクターな存在になろうと決める。
Expand your life with energy and support. というミッションを定めて、人生を一緒に拡張していける仲間を増やすために活動を展開。月1回のリアルなイベント「サードプレイス・ラボ」の運営するリーダー(主宰者)。また、6人で執筆する、週刊「仲間と一緒にワクワクしながら、大人が本当の夢を叶える!サードプレイス・メルマガ」(まぐまぐ)の編集長。Facebookページおよびグループの「サードプレイス・ラボ」も運営中。