【開催レポート】本物の「サードプレイス」を知ろう! (サードプレイス・ラボ 第53回)

サードプレイス・ラボとして「サードプレイス」直球のイベントや企画を開催していないと指摘を受けたことがあります。

今まで、さまざまな方のサードプレイスを充実してもらうために毎月開催してきた、サードプレイス・ラボにとって、本丸の「サードプレイス」企画を実施しないのには、ある理由がありました。

(2021年5月21日開催)

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飯田美樹さんとの出会いは偶然のご縁から始まった

カフェ文化・パブリック ライフ研究家の飯田美樹さんと私が出会えたのは、サードプレイス活動を展開している、中小企業診断士の堀口英太郎さんのご紹介でした。

「安斎さんに、是非、会ってもらいたい人がいるんです!」

西国分寺のクルミドコーヒーのイベントで、飯田さんと堀口さんが出会い、そのご縁が、今回のサードプレイス・ラボ開催につながりました。

本格的にサードプレイスを語れる飯田さんに脱帽

飯田さんが、レイ・オルデンバーグの『サードプレイス――コミュニティの核になる「とびきり居心地よい場所」』の原著 “The Great Good Place”を読まれていたという点で、まず、私は頭が上がりませんでした。

研究家を名乗るには、原著をしっかりと読み込まないと力量が足りない。

私自身、サードプレイスを研究・啓蒙しながらも、どうしても固めきれない部分の考え方には、オルデンバーグの著書の翻訳内容の読みづらさを感じていたことも影響しています。

彼の主張している、インフォーマル・パブリック・ライフに焦点を当てて、飯田さんが研究をしてきたという話を聞いた時点で、本丸のサードプレイスの話をアカデミックに、しかも、ヨーロッパ滞在の経験も踏まえて語ってくれる存在として、テンションが上がっていたのはいうまでもありません。

飯田美樹さんのプロフィール

1980年神奈川県生まれ。カフェ文化・パブリック ライフ研究家
早稲田大学商学部卒業、京都大学人間・環境学研究科修了
大学時代に留学したパリでカフェという場のもつ力に魅了され、人と人とが出会い、何かが生まれていく場としてのカフェについて
研究している。現在は、パリのカフェ、ビストロや食文化を紹介するパリ発のサイト、Paris-Bistro.comの日本版代表。かつてのパリのような場を目指して、人生を変える英文読解World News Cafeを毎週末開催中

著書『カフェから時代は創られる』クルミド出版

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『カフェから時代は創られる』も読んで共感して参加

インフォーマル・バブリック・スペース と インフォーマル・バブリック・ライフ という言葉を、「サードプレイス」の前提として紐解く話。

ヨーロッパのサードプレイスとしてのカフェに足を運んできただけに、リアルな解説は、引き込まれました。

サードプレイスな定義を掘り下げて語られている、飯田さんの著書『カフェから時代は創られる』を事前に読んで参加してみると、今回の講演の内容は染み入るように理解できました。

サードプレイスへの問題意識が少しでもあれば、飯田さんの語られる内容に向き合い、思考を深められる空間となっていることに気づいていました。

都市で孤独を感じていた、飯田さんにとって、サードプレイスの必要性が共鳴したというヒストリーは、オルデンバーグと同じ感覚だったのではないでしょうか。

アカデミックな切り口のサードプレイス・ラボもできた!

私が、サードプレイスを語ろうとすると、どうしても、感情が出過ぎてしまい、熱量だけで話をしてしまうのです。

これが、私が、サードプレイス・ラボで、私自身が「サードプレイス」をメインで語らなかった点です。(毎回、自己紹介やサードプレイス・ラボの説明に軽く触れるだけでした)

大学の研究室のような雰囲気で、アカデミックなサードプレイス・ラボの企画は、一度は絶対やってみたいと思っていたのですが、登壇してくれる適任者を見つけられませんでした。

在野で、海外の視点も持ちながら、サードプレイスの事例を語ってもらいながら、本質を語ってくれる飯田さんの話は、私が一番集中して参加していたのは言うまでもありません。

本気でサードプレイスを考える人に参加してもらえた

最近、サードプレイス・ラボ(サードプレイス・フェス含む)は、エンタメ的な要素を盛り込んで、参加してくれる方を楽しませようと意識してきました。

サードプレイスを研究・実践していく勉強会にしたいと立ち上げた、サードプレイス・ラボだけに、揺り戻して、ど真ん中のテーマをやらないといけないという意識が私の中に強く抱いていました。

1時間少々の講演を聞いているみなさんの、真剣な表情を見ているだけで、誰にとっても、サードプレイスは課題要素になっていることに自信を持てました。

参加者の声

参加者のアンケートとして、いただいたコメントが、サードプレイス・ラボ史上、深いコメントの数々と長文に驚きました。

・ありがとうございました。 パブリックライフの考え方などがわかりやすく実践して行けたらもっと人との繋がりや様々な方の『自分らしさ』にフォーカス出来る事が学べました。
・カフェ文化について、より深く知ることが出来ました。会話することの大切さは目から鱗でした!
・サードプレイスの定義がよく理解できました。
・通勤でオーディオブックを聞いているので、ご著書をAmazonオーディオブックも対応できるようにしてほしいです。
・サード・プレイスという概念を明確にイメージできるようになりました!また日本在住の外国人の方々と日本人が一緒に交流できるサード・プレイスを作りたい、という新たな目標もできました。素敵なお話をありがとうございました!2冊目のご著書も楽しみにしております!!
・サードプレイスは営利事業であるとのご指摘は、とても示唆的でした。ご著書に描かれているパリのカフェは、営利事業でありながらも、一杯のコーヒーと代金の1回限りの資本主義的交換に終わることなく(これを前提としながらも)、「何者かになろう」としている若者たちを応援し、彼らが集う場を保ち続けた姿勢に、人として本来の姿を見出す思いです。(利他的と言っても良いのでは?)モディリアーニとリビオン父さんのエピソードは最高! サードプレイスも、この辺が継続させていくポイントかも知れません。 飯田さんの次の著書の刊行を楽しみにしながら、今後のご活躍をお祈りしています。今日はありがとうございました。
・改めて、サードプレイスの大切さを実感しました!参考になるお話をありがとうございました。このコロナでますます人は家に籠りがちになっていますが、今後の政策として、サードプレイスの充実が求めるでしょうね。
・ありがとうございました。12年ほど前に静岡市に14年間おりました。お話を伺いして家庭と職場、そしてサードプレイスが機能していたことを今更になってわかりました。実に家庭も仕事も上手くいくうえで必要な場所でした。それも複数の場所、異業種交流場にもなりネットワークがどんどん構築する場所でした。今はその環境を物理的に持っていないのが残念であり開拓したいとも思っております。また違う方法でネットワークを創生していますが積極的に動きたいと思います。改めて意識出来て楽しくお伺いできました。ありがとうございました。
・ウィ-ンに住んでいるので共感します。情報交換または提供したいです。
・サードプレイスについて、より深みが増しました。貴重なお時間ありがとうございます。
・6年前、大学院生でサードプレイスに関する研究・実践をした。その時、インフォーマル・パブリック・ライフの重要性について論じたつもりだが、自分の力不足で、当時自分の身の回りにいる人たちにそれを伝えきることができなかった。その点、今回のお話はあくまで原著に忠実に、そして具体的なお話や写真を交えて丁寧に説明してくださったので、「こういう分かりやすい話を当時の自分もしたかった」と、終始感動と頷きが止まらなかった。
・昨今、サードプレイスという単語(概念)は、単に「家でも職場でもない」というところがクローズアップされている感があり、「家でも職場でもない場所であれば」なんでもかんでもサードプレイスと論じている主張も氾濫している気が個人的にしている(家でも職場でもない場所の方が世の中にはずっと多いのに…。それに、その場所にお客さんとして来ている人にとってはサードプレイスだが、その場所の運営者にとってはセカンドプレイスになるのに…)。
・今回のお話で、オルデンバーグは「何番目の場所か」という点は実はそれほど強調していないということが改めて確認でき、また、人間が人間らしく生活できるために必要な経験領域としてインフォーマル・パブリック・ライフの重要性を強調していることが確認できた。 そのような視座に立った「サードプレイス」の推進ならば、自分も何かできることがあるだろうか、ということを考えるようになれた、今後につながる会に参加させていただいたと思った。ありがとうございました。
・徹底的に研究がされていて、本の内容が分かりやすく理解できました。著書もこれから読みます!
・自分の目指したい雑談コミュニティのイメージが湧きました。ありがとうございました!

私の語るサードプレイスは、スピンオフしすぎかもしれない

インフォーマル・パブリック・ライフ=サードプレイス とすると、私の語るものと完全に一致しないかもしれません。

どうしても、私の視点が海外との比較よりも、日本国内で生きている人が生き生きしてほしいという思いで、カフェで過ごすことでもないし、場所の居心地の良さだけではありません。

気安く人が集まって、コミュニケーションが取れる空間は必要で、その場所は、コミュニティも含むのではないだろうか、と言う点を、私は強調しています。

日本のサードプレイスを様々な角度から充実させること、誰もが笑顔で楽しく、充実した人生を歩んでもらえる社会を作りたいと思っています。

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投稿者プロフィール

安斎 輝夫
安斎 輝夫
【サードプレイス】ブロガー 、安斎輝夫。長年サラリーマンとして家庭と職場だけの生活に疑問を持ち、2017年から「サードプレイス」を研究・実践し、人と人をつなぐコネクターな存在になろうと決める。
Expand your life with energy and support. というミッションを定めて、人生を一緒に拡張していける仲間を増やすために活動を展開。月1回のリアルなイベント「サードプレイス・ラボ」の運営するリーダー(主宰者)。また、6人で執筆する、週刊「仲間と一緒にワクワクしながら、大人が本当の夢を叶える!サードプレイス・メルマガ」(まぐまぐ)の編集長。Facebookページおよびグループの「サードプレイス・ラボ」も運営中。