大量に著書を出す作家さんというのは、本が売れている存在です。
出版を目指す人は、1冊目で燃え尽きたり、2冊目以降につながらないケースも多く見受けられます。それだけに、たくさんの本を出版できる存在は、尊敬に値します。
賛否はありますが、新刊を出し続ける、堀江貴文(ホリエモン)さんが、書き手の立場とビジネス目線で書いたKindle本『なぜ堀江貴文の本はすべてがベストセラーになるのか? (HIU編集学部)』を読んでみました。
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本屋に行くと積まれているホリエモン本
大型書店に行けば、平積みされている本は、人気の売れている本だとわかります。
トレンドにハマったもの、メディアに取り上げられたもの、原作が映像化されたものなどが中心です。
いつ本屋にっても必ず積まれているのが堀江貴文さん、ホリエモン本です。
目につくポイントがありますから、印象に残るのではないでしょうか?
「本を書いて、売るための本」と断言する潔さ
本の企画があって、今まで発信してきた情報とインタビューを編集者に渡して、1冊の本を作り上げている堀江貴文さんのスタイル。
自分で書かないから著者ではないとか、ブックライターの作品だとか批判はされています。
彼が大事にしているのは、自分の本が売れるための戦略をしっかりと構築していることであり、書くことは本を売るためのパーツに過ぎないという感覚が伝わってきます。
本をメインコンテンツにするのではなく、インターネットを中心としてメディアで発信しているものを再構成して、文字として、本として読みたい人に、加工して届けているのです。
本によっては、自分のオンラインサロンの宣伝本みたいなものもあり、自分のメディアを巡回させる武器として、本を売っている人物だというのがわかります。
本に対する考え方次第で、好き嫌いが別れてしまうスタイルではありますが、累計の実売部数の多さをみても、彼の売る力の凄さを感じます。
一人のアイコンになってもビジネスとして成り立つ力は、常人では到達できない世界です。
尖った言い回しと口語リズムの文体ですぐにサラっと読める
世間的には尖った言い方や考え方の持ち主として、旧来の価値観で生きる世代の方を中心にアンチも多いのが堀江貴文さんです。
逆を言えば、熱烈すぎるというファンはいないものの、緩くつながっている、注目している人は認知度の高さもあり、キープできています。
今までの常識を疑い、自らの考えを表現にのせて、口語リズムの文体で本にしてしまう。
この数年の売れている本のスタイルそのものです。
一緒の場で語りかけられているような文章は、ブログやSNS、動画や音声配信などとも一体化しているわけで、一般人に馴染むように取り込まれていきます。
難しい専門書を専門家が書いた本にこそ、他にはない特別な価値があるのかもしれませんが、1冊を読み切ることができずに、諦めてしまいます。
その点、堀江貴文さんの本などは、文章量が多過ぎないため、さらっと読めてしまう。
私の考えるホリエモン本の売れるポイント
『なぜ堀江貴文の本はすべてがベストセラーになるのか? (HIU編集学部)』に書かれていなかった部分も含めて、私の考えるホリエモン本の売れるポイントを考えてみました。
・堀江貴文という存在のブランド力と表紙の写真
今まで、私も堀江貴文さんの本を何度もこのブログで取り上げています。
◆ 『考えたら負け』堀江貴文(著)は一読して実践するヒントが詰まってる
◆ 「スマホは〝素人革命〟を、社会に起こした」堀江貴文『スマホ人生戦略』のメッセージ
◆ 【2020年7月】東京都知事選挙を考える!堀江貴文さんが『東京改造計画』を出版したのはなぜか?
◆ 「自分のことだけを考え、炎上される者になれ!」と堀江貴文流のメンタル術を知る本を読む
彼の本は、テーマやタイトル、出版社など多様なのに、1点だけ統一点があります。
必ず表紙に彼の顔を含むビジュアルが含まれているという点です。
『なぜ堀江貴文の本はすべてがベストセラーになるのか? (HIU編集学部)』の中では書かれていませんが、大事な戦略の1つだということは理解できますね。
IT企業経営者として時代を駆け抜けて、相性「ホリエモン」と付けられて、刑務所に収監された彼の生き方により、多くの人が名前と顔がセットで認識されています。
だからこそ、どんな本でも、表紙に自分の顔を入れて、存在感を示すことで、自分の著書をリピートする読者も獲得でいているのですから、好循環サイクルで出版を続けていることになります。
・有料メルマガとHIU(オンラインサロン)などのクローズ環境での発信
まぐまぐの有料メルマガ「堀江貴文のブログでは言えない話」(月額880円)は、1万7千人の読者を集めています。
メルマガの年間の売り上げで1億7千万円と、本人が伝えている通り、個人で発信するメディアとしては最強です。
ポイントは、無料ではなく、有料にすることで、不特定多数で誰でも読めるのではないというハードルの設定にあります。
彼の様々な活動や考え方がダイレクトに伝わることで、読者も納得しているから、この規模感を与えているのは当然です。
私は、購読していませんが、メルマガには、宣伝要素が入ってくるので、新刊が出るタイミングで告知を行っているのは想像ができますし、制作過程の話も伝えられるでしょう。
また、このメルマガ内で注目された内容を集めて、1冊の本に仕上げることも可能なので、見事なコンテンツループを作っている姿が理解できます。
堀江貴文イノベーション大学校 のオンラインサロンは、彼だけでなく、参加しているサロンメンバーの挑戦もコンテンツになっており、一緒に取り組む仲間意識を受け取っているはずです。
月額10,800円というコストを支払ってでも参加するという本気なサロンメンバーが集い、盛り上げていく空気感は、堀江貴文という人物への信頼度が高くなっていることが想像できます。
おそらく、結果として彼自身に濃密な情報やアイデアも流れてくるので、Win-Winな関係なのだと想像できます。
テレビなどの既存媒体への露出は少ないのに、自らの多様なメディアで発信したことがネットニュースや物議を醸し出すことで、存在感の露出を耐えさせないスタイルは、実に見事です。
アウトプット量が多いのは、インプットと行動量の賜物
とにかく、堀江貴文さんのアウトプット量の多さは、他を凌駕します。
継続的に展開しているメディアも多いですし、ニュースを絡めたトレンドに関しても、自分の考えをYouTubeなどでも伝えています。
◆ 堀江貴文 ホリエモンチャンネル(YouTube)
批判をするだけでなく、新しい技術や知識を専門家に聞いて理解をした上で、世の中に発表していきます。
今までの累積のアーカイブも含めて、ものすごいアウトプット量が溜まっています。
0から生み出しているわけではないとしても、彼に集まる情報をインプットしていく力は、好奇心も含めた優秀な人物というのは事実。
恐ろしい量のインプットと、アウトプットを繰り返すことで、自由に生きているという点にこそ、誰もが堀江貴文・ホリエモンへの注目を外せないポイントがあるのだと思います。
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投稿者プロフィール
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【サードプレイス】ブロガー 、安斎輝夫。長年サラリーマンとして家庭と職場だけの生活に疑問を持ち、2017年から「サードプレイス」を研究・実践し、人と人をつなぐコネクターな存在になろうと決める。
Expand your life with energy and support. というミッションを定めて、人生を一緒に拡張していける仲間を増やすために活動を展開。月1回のリアルなイベント「サードプレイス・ラボ」の運営するリーダー(主宰者)。また、6人で執筆する、週刊「仲間と一緒にワクワクしながら、大人が本当の夢を叶える!サードプレイス・メルマガ」(まぐまぐ)の編集長。Facebookページおよびグループの「サードプレイス・ラボ」も運営中。