人類がDNAを発見したことで、遺伝子という考え方と知見を広げてきました。
DNA(デオキシリボ核酸)は二重らせん構造をしていることを発見したのは誰なのか?と尋ねられると答えに詰まってしまいます。
『二重らせん (ブルーバックス)』という当事者であるジェームス・D・ワトソンがまとめたドキュメントを読み、当時のドキドキ感を一緒に感じることができました。
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研究者の人間的側面はなかなか知ることができないもの
ノーベル賞を受賞するような研究者・科学者たちのことは名前と成果の概要は理解していても、発見の秘話、人間的側面を知ることは少ない。
どうしても、アウトプットされた成果だけに注目が集まるのだから仕方がありません。
DNAが二重らせん構造をしているという事実を突き止めるまで、当事者たちが何をしていたいのか、どんな思いだったのかを生々しく感じられる一冊に出会いました。
研究者は競い合い、相手よりも早く発見した研究成果を発表したい
1953年: J.ワトソン、F.クリックがロザリンド・フランクリンやモーリス・ウィルキンスの研究データの提供によって DNA の二重らせん構造を明らかにした。
1962年、ノーベル医学・生理学賞を受賞した3人の存在。
ここまでは、歴史を紐解けば出てくるエピソードです。
『二重らせん (ブルーバックス)』を読むと、発見までに他の研究者との競い合いを感じます。
1日でも早く世間に証拠を示して、世界で最初に発見者になるという名誉。
そのために、どれだけ試行錯誤して、失敗を繰り返すのかは、常人が想像しても恐ろしいほどの時間と労力がかかっていたことはわかります。
彼らが、関係者との情報や連絡をやり取りしてのは、インターネットがない時代だけに、今よりも伝達スピードも遅ければ、化学的調査・研究を行う機器のレベルも、今よりは格段には劣っていた時代。
必死になる姿は、人間の生臭い部分として、相手を出し抜きたいという思いや、人物の好き嫌い、すれ違いなどが随所に発生しています。
当事者であるワトソン博士の主観も含みながら、読めるドキュメントとして、専門用語や世界がわからないとしても、ハラハラ、ドキドキさせられる展開でした。
失敗やミス、軌道修正を繰り返すというプロセスは知られない
歴史上の大発見・発明の類は、偶然の産物で生まれることもありますが、何度も繰り返す失敗、ミス、軌道修正の上で、成り立っています。
私たちが日常的に使っている考え方や、機器なども、彼らの想像を絶するほどの努力を手軽に利用していることなどは、無意識なはず。
考えてみれば、誰だって、自分の求めている目の前のことを成功させるために、スケールなどの規模の大小は関係なく、うまくいくまでの間、相当な迷走をして、苦しんだことはあるものです。
結果よりもプロセスだという前提は、この途方もない無駄かもしれないプロセスを繰り返した者への賛辞だと言えるでしょう。
研究者が成果を焦って、虚偽な発表をした例といえば、STAP細胞
研究者の弛まぬ努力と成果を賞賛したくなるのは、成果を出せずに、長期間埋もれてしまう存在がいることが理解できるからではないでしょうか。
昨今、データを捏造してまで、研究成果として世の中に広めて、大騒ぎになったエピソードといえば、STAP細胞の小保方晴子さんの話。
世紀の大発見でありながら、彼女以外、再現性を証明できないことや、データの捏造が発覚して、研究者として表舞台から姿を消さざるえませんでした。
彼女の真意としては、STAP細胞の存在を信じているという言葉を発したもので終わっていますが、その後、研究者を辞めたことなども考慮すると、虚偽であったと認めるしかないでしょう。
これほどまでに、研究者は、競い合って、自分が先に素晴らしい成果を発表して、世の中に役立つものを見出していきたいと考えている姿は、常軌を逸するぐらいのレベルだったと記憶している方も多いでしょう。
若かったワトソン博士の葛藤と行動力、思いが伝わる
『二重らせん (ブルーバックス)』を読んでも、化学的な分野の細かい記述、違いについて、理解しようと思うと、一般人である私には難しいですし、あなたにとっても理解が及ばない内容が含まれています。
ただ、当時若手の研究者であった、ワトソン博士が当時を振り返り、自分たちの葛藤と行動力、場合によっては価値観や考え方の違いによるぶつかり合いまで、赤裸々に綴っている点は、ものすごく生々しくて共感を得られます。
誰もが日常の中で、自分たちがやっていることが役に立ってほしいと願い、必死になり、ライバルと競っている状況は、日常茶飯事です。
それだけに、人間臭い部分まで含めて、必死になっている研究者たちの姿によって、DNAの二重らせん構造が発見され、その後の研究にも生かされている事実。
そして、私たちの日常を支えてくれていると理解すると、興味深く読みすすめられる一冊でした。
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【サードプレイス】ブロガー 、安斎輝夫。長年サラリーマンとして家庭と職場だけの生活に疑問を持ち、2017年から「サードプレイス」を研究・実践し、人と人をつなぐコネクターな存在になろうと決める。
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