もし、デジタル民主主義にチャレンジしているオードリー・タン氏が日本にいたら

インパクトのある風貌の人物、オードリー・タン氏は、コロナ以降の台湾のニュースの中で、キーマンとして取り上げられて、国内でも書籍がたくさん並べられている注目の人物です。

その中の1冊『オードリー・タンが語るデジタル民主主義』を読んで、知見を広げてみようと試みました。

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エンジニアが政府に加わると社会を変える原動力になる

オードリー・タン氏が台湾で活躍をすることで、デジタル民主主義を広げているらしいという話は聞いたことがあるものの、実際のところ、どのようなものなのか、理解が追いついていませんでした。

元々、エンジニアだった人物が、技術ではなく手法や思考力を活かして、政府に加わると社会を変える原動力になるということに、一番の驚きを覚えました。

オードリー・タン氏のデジタル民主主義とは

台湾の行政院政務委員(デジタル担当)のオードリー・タン氏は、コロナ以降、日本でも名前がよく聞かれる存在になっています。

19歳で、シリンコンバレーで起業した、エンジニアであり、フリーソフトウェアへの貢献を続けてきた経歴を持ちます。

オードリー・タン氏が35歳の若さで、閣僚に加わり、フェイクニュースを防止する仕組みなどを含めて、「徹底的な透明性」を求めて活躍を続けています。

『オードリー・タンが語るデジタル民主主義』(大野和基[インタビュー・編])を読んでみると、彼の市民参加型の討論ができる環境を作ったり、投票方法をアップデートしてきた話が列挙されています。

正直言えば、日本とは全く異なる状況を生み出しているのは、オードリー・タン氏が天才だからなのか、あの考え方を市民に受け入れさせるだけの土壌、環境があるからだと言わざる得ません。

デジタルが全てを凌駕するというのは言い過ぎですが、デジタルを活用することで社会を変えることはできるというアプローチにはパワーを感じ、感嘆させられます。

古臭いやり方や考え方を変えるには「透明性」は必須条件

今まで、日本だけではなく、世界中で何かが動いて変わっていくことには、大きなブラックボックスがあり、一部の人しか知らないことで世の中が動かされてきたのです。

不透明なことが当たり前になっていれば、大半の人たちは知らぬ間に従わざるえません。

どこまで、透明性を担保できるのか、という問題は、真剣に取り組んでいけば、今までの古いやり方や考え方を捨てて、オープンにする流れに至っていきます。

もちろん、台湾という国が、中国という管理型の国家との関係性の中で、自分たちのアイデンティティを守り続けるためにも、この「徹底的な透明性」は必須条件なのです。

フェイクで世の中をリードするなんて、異常なこと

昔でいえば、デマ情報、現代ならば、フェイクニュースという存在は、人が集まる社会の中で消えることはありません。

以前であれば、人を介したクチコミだけで広がっていた情報が、インターネット、SNSを経由することで、爆発的なスピードと拡散力を持って広がるようになりました。

ファクトチェック(真実かどうかの確認)をせずとも、広がり出したら、止まらないのがフェイクな情報なのです。

社会を二分するようなテーマや話題があれば、極論な話が盛り上がると、必ず、フェイクが混じっていきます。

感情の盛り上がりも加担するので、止まることを知らないのでしょう。

その点、オードリー・タン氏たちは、フェイク情報を監視して、抑える仕組みを持ち、社会が間違った方向に進まないようにブレーキを持つ仕組みを持っています。

誰かが意図的に(無意識という説もありますが)作り出した、フェイクな情報が世の中を変えてしまうことは、異常だと認めなければなりません。

受け取ることも、拡散することも、傍観して考え方に影響を受けるのも同じです。

デジタル民主主義は社会を国を変えるのか

日本は2021年9月1日にデジタル庁が誕生しました。(菅・元総理大臣のリードによる)

その後、国家として変化は生まれたのでしょうか?

新しい仕組みやツールで日本がアップデートされたと感じた人はいるでしょうか?

DXと騒ぎ立てるニュースを見ない日はありませんが、具体的な事例として誰もが納得できるものを見かけた記憶はありません。

現在、オードリー・タン氏のように、デジタル分野について、世間をリードしていけるような人材がキーマンが存在していないと感じざるをえません。(全くいないのではなく、スケール感の違う方はいらっしゃると思うのですが)

もし、日本に「デジタル民主主義」が定着すれば、社会課題の解決のスピードは上がり、高齢社会の問題も、地方創生の課題も前に進んでいくはずです。

そんなことを『オードリー・タンが語るデジタル民主主義』を読みながら考えました。

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投稿者プロフィール

安斎 輝夫
安斎 輝夫
【サードプレイス】ブロガー 、安斎輝夫。長年サラリーマンとして家庭と職場だけの生活に疑問を持ち、2017年から「サードプレイス」を研究・実践し、人と人をつなぐコネクターな存在になろうと決める。
Expand your life with energy and support. というミッションを定めて、人生を一緒に拡張していける仲間を増やすために活動を展開。月1回のリアルなイベント「サードプレイス・ラボ」の運営するリーダー(主宰者)。また、6人で執筆する、週刊「仲間と一緒にワクワクしながら、大人が本当の夢を叶える!サードプレイス・メルマガ」(まぐまぐ)の編集長。Facebookページおよびグループの「サードプレイス・ラボ」も運営中。