関東大震災で起きたデマにより朝鮮人を虐殺した事実は消えない

関東大震災から100年を迎えて、当時をリアルに知る人は、ほぼいないと思われます。

それだけに、当時、どれほどの被害や問題が起きたのかを探るのは、今までの資料を読み込まなければなりません。

当時の流言飛語(デマ)によって、何が起きたのかを知るために、『関東大震災朝鮮人虐殺を読む』を読んでみました。

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流言飛語の前提は、抑圧者からの反抗への不安なのか

関東大震災で壊滅的な被害を受けた東京周辺では、朝鮮人が「井戸に毒を入れた」などの流言飛語が発生して、人々の不安心理を煽る形で、虐殺が行われました。

事実関係を調べる冷静さを失う状況だったとはいえ、証拠も何もない状態で相手を襲うというのは異常です。

根底にあるのは、当時、日本で暮らす「朝鮮人」は抑圧する存在で、彼らに反抗されるかもしれないという不安が根底にはあったのではないでしょうか。

警察も市民も皆が虐殺側の人間として相手を襲った事実

関東大震災朝鮮人虐殺を読む』を読むと、当時、誰が朝鮮人を襲って、虐殺したのかがわかりますが、警察も市民も関係なかったという事実に驚かされます。

場合によっては、朝鮮人と間違われた日本人さえ殺してしまうという話。

そもそも、ブレーキがかからずに、抵抗もしていない相手を武器で殺害することに抵抗がなくなるヒステリックな状況。

これを後押ししたのが当日の新聞報道だったといいます。

しかも、関東以外の地方にも、このデマは流通し、各地で朝鮮人虐殺が行われたというのであれば、間違った情報を盲目した人々の不可思議さを感じます。

今の時代でいえば、SNSに投稿されて拡散されたら、誰もが事実と信じてしまうのだとしたら、フェイクニュースもデマも恐ろしいと考えざるえません。

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日本人じゃない異人に対する過剰な反応と差別意識

多様性を謳われて、インバウンドと称して外国人観光客もたくさん街中に溢れるようになり、私たちの感覚は大きく変わりました。

自分が子供の頃であれば、街で外国人を見かけるだけで、ドキドキしたものです。

それだけ、珍しい存在だったわけで、すれ違うだけで、意味もなくドキドキしたものです。

決して、これは私だけの感情ではなく、江戸時代末の幕末期の異人アレルギーに近い、尊王攘夷思想も、見た目と文化、言語の違う相手への過剰すぎる反応でした。

そこに加えて、自分たちは欧米人からアジア人・日本人としてバカにされているという思いが、回り回って、周辺のアジア国を下にみる差別意識を生み出していきました。

関東大震災当時の日本には、朝鮮半島から連れてこられた人々は、低賃金の労働者として生活水準も低い中で暮らしていたのでしょう。

現在の外国人労働者(研修生とは名ばかりです)を低賃金で雇う姿と、共通点を感じさせられます。

子供の頃「朝鮮人」というレッテルを貼られた友達がいた

私が子供の頃、「朝鮮人」というレッテルを貼られた友達がいたのを覚えています。

確かに、苗字は日本人ではなく、大陸系なので明らかですが、彼ら自身は日本で生まれ、育っているので、本来は、何も変わらない存在です。

ただ、何かがあると彼らを「朝鮮人」だということで、バカにしたり、いじめていたような人間がいたのも事実です。

当時、関東大震災時の朝鮮人虐殺などという事実も知らない子供たちも、どこかDNAに刷り込まれたように、彼らを虐げていたのです。

同一性や同調圧力の国、日本だからこそ、このアレルギー反応は、時によっては、過剰な状態に陥りやすいのかもしれません。

流言飛語(デマ)も、人種差別的な行為も、いつでも起こると捉える

デマもヘイトスピーチも良くないと頭では理解していても、どこか、潜在意識的な部分で、自分が優位に立つためだったり、不安を拭うために、行ってしまうのではないでしょうか。

これは、特定の個人、団体などの組織だから起こる話ではなく、実は、いつ、誰にでも起こりうるものだと感じます。

もし、自分が、関東大震災当時の時代に生きていて、新聞報道や町中の空気で、朝鮮人が悪いことをしていると耳にして、会話をしていたら、思い込まされた事実ではない話に基づいて、行動してしまうかもしれません。

どこまで行っても、冷静に考えて、どんな相手でも尊重して、差別をしないというスタンスこそ、次世代にも引き継がなければならない思いだと感じます。

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安斎 輝夫
安斎 輝夫
【サードプレイス】ブロガー 、安斎輝夫。長年サラリーマンとして家庭と職場だけの生活に疑問を持ち、2017年から「サードプレイス」を研究・実践し、人と人をつなぐコネクターな存在になろうと決める。
Expand your life with energy and support. というミッションを定めて、人生を一緒に拡張していける仲間を増やすために活動を展開。月1回のリアルなイベント「サードプレイス・ラボ」の運営するリーダー(主宰者)。また、6人で執筆する、週刊「仲間と一緒にワクワクしながら、大人が本当の夢を叶える!サードプレイス・メルマガ」(まぐまぐ)の編集長。Facebookページおよびグループの「サードプレイス・ラボ」も運営中。