【開催レポート】AI時代に思考するのがなぜ必要なのか(サードプレイス・ラボ 第85回)

【サードプレイス・ラボ】の8年目をスタートするにあたり、立ち上げ期から、アドバイザーとして協力していただいた、徳本昌大さんにゲスト登壇をお願いしました。

日頃、スタートアップやベンチャー企業の支援を中心に活動されるようになり、以前ほど、ソーシャルメディア上で存在感が強く無くなった印象のある徳本さんですが、専門職大学の非常勤講師として、若者と接することで、これからの時代を担う世代とも触れつつ、AI時代をどう生き抜くのが最適なのか、という観点でお話を伺いました。

(2024年1月23日開催)

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8年目スタート!サードプレイス・ラボだからこそ

サードプレイス・ラボは、2017年1月20日にスタートしました。

秋葉原の某オフィスの会議室をお借りして、参加メンバーは窮地の中の顔ぶれで、小さくはじまりました。

継続して、8年目を迎えるタイミングで、アドバイザー的に立ち上げの時点で協力を惜しまずに貢献してくれた、徳本昌大さんにお話をしてもらうことは運命だったと感じています。

参考サイト

大学で週1に教壇に立ち、Z世代と触れる時間が増えた

徳本さんは、情報経営イノベーション専門職大学【iU】の特任教授・非常勤講師となってから、以前にも増して、忙しくされていらっしゃいます。

Z世代の若者がChatGPTを駆使しながら授業を受けるイメージは、現役ビジネスパーソン世代はイメージが湧きにくいのかもしれません。

自分だけでなく、ゲストを呼び、実際の現場のビジネスで、どのようなフレームワークを使っているのか、を聞ける授業だとおっしゃっています。

この授業のモデルは、明治大学商学部で久米信行さんの講義に近いものを感じます。(以前は、徳本さんがこの講義のゲストとして参加された機会に私も参加しました)

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この若い世代と触れ合っているからこそ、AI時代に思考することの必要性をテーマに、今回の登壇内容をまとめていただけました。

徳本 昌大さんのプロフィール

■複数の広告会社で、コミュニケーションデザインに従事後、企業支援のコンサルタントとして独立。特にベンチャーのマーケティング戦略に強みがあり、多くの実績を残している。現在、IPO支援やM&Aのアドバイザー、ベンチャー企業の取締役や顧問として活動中。エンジェル投資家として、スタートアップやベンチャーの応援もしています。

■多様な講師をゲストに迎えるサードプレイス・ラボのアドバイザーとして勉強会を実施。ビジネス書籍の書評をブログにて毎日更新。

■マイナビニュース、事業投資オンラインZ-EN、マックファンでベンチャー・スタートアップや書評記事を連載。

Ewilジャパン取締役COO
みらいチャレンジ ファウンダー
他ベンチャー・スタートアップの顧問先多数
情報経営イノベーション専門職大学【iU】特任教授・非常勤講師

■著書
「ソーシャルおじさんのiPhoneアプリ習慣術」(ラトルズ)
「図解 ソーシャルメディア早わかり」(中経出版)
「ソーシャルメディアを使っていきなり成功した人の4つの習慣」(扶桑社)
「ソーシャルメディアを武器にするための10ヵ条」(マイナビ)
など多数。

ChatGPT(生成AI)の現状を確認する

ChatGPTの5つの特徴を解説してくれました。

  1. 高度な自然言語理解: ChatGPTは自然言語を理解し、それに応答する能力が高度に発達しています。人間が行うような自然な対話を行うことができます。
  2. 学習機能: ChatGPTは大量のテキストデータから学習することで、新たな情報やコンテキストを理解する能力を持っています。これにより、あらゆる主題について質問に答えることができます。
  3. 多様性と適応性: ChatGPTは、ユーザーの質問や要求に応じてさまざまなスタイルやトーンで応答することができます。ユーモラスな対話から、技術的な質問への答えまで、広範な内容に対応することができます。
  4. 24/7の可用性: ChatGPTは、人間のように疲れることなく、また、対話の数に限りがないため、どんな時でも利用することができます。
  5. 情報の一貫性と精度: ChatGPTは、インターネット上の大量のテキストデータから学習しているため、情報は比較的一貫性があり、正確性も高いです。

私たちの日常、仕事の中に生成AIが入り込み始めていて役に立っているものの、AIは完璧ではなく、嘘をつく(間違いがある)こともあるという限界もあるわけです。

AI(ChatGPT)にできないこと

AIは常識的な判断ができません。

感情を持ち合わせていないので、人間とのコミュニケーションに難があります

AIは単純なパターンやルールに基づいてしか推論ができませんし、倫理的な判断もできません。

つまり、現時点でのAI(ChatGPT)は、まだまだ、人間の能力を補う存在であり、神様のように扱ってはいけないというのは自明の理です。

人間にしかできないことが大事になる!AIに負けない方法

『ジェネレーティブAIが有能なツールになればなるほど、「人間にしかできないこと」をすることが、人間の仕事になっていきます。では「人間にしかできないこと」とは何かというと、「おもしろいこと」「風変わりなこと」です。 そして合理性という点で優れているAIが浸透すればするほど、人間が「合理的であること」の重要性は、どんどん薄れていくでしょう』(伊藤穰一)

人間がAIに負けないために、どんなことが大切になるかを9点挙げて解説をしてくれました。

1.人間性回復と共感力2.五感を鍛える

3.学び続ける力

4.リベラルアーツ

5.読書

6.問いを立てる力

7.論理的思考と知識

8.多様なネットワーク

9.AIを使い倒す

知識量や機械的な作業は、AIに勝てないとしても、人間だからこそできることは、たくさんあります。

思考したり、コミュニケーションして、クリエイティブな要素は、人間らしさの根幹に関わってくることに、私たちの時間を振り分けるのが最適だという考え方には、納得できました。

AI時代に必要なスキルとは

さらに、AI時代に必要なスキルは何か?という点を最後に、徳本さんがまとめてくれました。

自己啓発と学習: 新しい知識やスキルを習得し、思考力を高める。
コミュニケーションと共感: 他者との交流やディスカッションを通じて、異なる視点やアイデアを理解する。
デザイン思考: 問題解決において創造的かつ人間中心のアプローチを取る。
パーパス思考: 目的意識に基づいた思考で、より意味深いソリューションを追求する。

そして、徳本さんが数年前から変わっていないスタイルが、私の胸には一番響きました。

インプット(読書・勉強会・ネットワーク)とアウトプット(ブログ・連載・書籍・講義)を続けることで、AIに負けない自分にアップデートし社会に価値を貢献したい!
自分を磨き続けること、色々な人と会って情報を得ることを貪欲であること、このあたりは誰にとっても、普遍で必要なものなのです。

▲当日のアーカイブ動画です。お時間がある時に見ていただきたいです。

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投稿者プロフィール

安斎 輝夫
安斎 輝夫
【サードプレイス】ブロガー 、安斎輝夫。長年サラリーマンとして家庭と職場だけの生活に疑問を持ち、2017年から「サードプレイス」を研究・実践し、人と人をつなぐコネクターな存在になろうと決める。
Expand your life with energy and support. というミッションを定めて、人生を一緒に拡張していける仲間を増やすために活動を展開。月1回のリアルなイベント「サードプレイス・ラボ」の運営するリーダー(主宰者)。また、6人で執筆する、週刊「仲間と一緒にワクワクしながら、大人が本当の夢を叶える!サードプレイス・メルマガ」(まぐまぐ)の編集長。Facebookページおよびグループの「サードプレイス・ラボ」も運営中。