陰謀論だと揶揄されるかも知れないが、小説として『暗殺』にはリアルティがあった!

YouTube動画を見ていたら、幻冬舎の見城徹さんが出演しているコンテンツの中で、『暗殺』(柴田哲孝・著)という本が話題に上がっていたのが気になって、Kindle(電子書籍)で読んでみました。

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不可解な事件だけに陰謀論も出るのは当然だ

この小説は、明らかに、安倍晋三元首相襲撃事件(海外の報道機関では「暗殺事件」と呼ばれいている)という2022年7月8日の出来事をベースに書かれているのは誰にだってわかる内容です。

色々と不可思議なことが多すぎて、陰謀論と揶揄されるものも出てくるのは納得できます。

庶民のレベルではわかりかねる、複雑すぎる背景を感じざるを得ません。

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あの元首相の暗殺事件を掘り下げて考えてみるストーリー

奈良県で起きた、あの安倍元首相襲撃事件は鮮烈すぎました。

選挙の応援演説の最中に、突如、銃弾に襲われて、命を失うという光景を、テキストという情報ではなく、動画という形で多くの人が目にしたからなのでしょう。

政治的なことをブログで書くつもりはないのですが、8年にも渡り、日本の総理大臣を勤めた人物が、突如、銃弾を受けて殺されてしまうというのは、現代日本人では考えられない、ショッキングすぎる出来事でした。

この『暗殺』という小説は、柴田さんの力量がすごいので、引き込まれていきますし、後半に向けて、まさかの展開が続いていく姿は、自分も渦中の一人になったような錯覚を生み出すほどの作品でした。

なぜ、あの場所で、あのタイミングで、命を奪われなければならなかったのか。

もちろん、実行犯一人でできる話ではないので、何らかのバックがいる、黒幕が存在する、という話になるのは当たり前の展開です。

黒幕がいるのかも知れないけど、表舞台に明かされない

単独犯で実行するには、どんな動機があったとしても、自作の武器も含めて無理が多すぎるとは誰だって感じていることです。

当然、黒幕として何らかの組織や団体がいるだろうと推測するのは当然ですが、重大な事件すぎて、表舞台に明かされることは厳しいのだと思います。

この小説で後半、波及されていくように関係者に痛ましいことが起きるのですが、このような出来事があったとしても、おそらく事実が発表されることはないのでしょう。

一人の命を奪うという行為は、相手が誰であれ許されるべきことではありません。

黒幕が誰なのか、というのを味わう単純なミステリーとして楽しめるかというと、同時代を生きている人間としては、リアルティを感じてしまうので、気持ちがワクワクする感覚は芽生えないと思います。

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国葬まで盛り上がったのに、結局、事件の真相は裁判で明らかになるのだろうか

元総理大臣の葬儀を国葬で行うということで、税金を投入した事実。

一方で、その背景を明らかにしないまま、時間の経過で風化させようとされている雰囲気。

『暗殺』という小説のエンディングとは違う形で、事件の真相が裁判で明らかになるのでしょうけど、複雑に入り組んだ裏事情があるのだとしたら、曖昧な結論で終わってしまうことが予想できます。

全体の流れや情報を漏れ聞こえている限り、小説同様に、不可解なことが多すぎて、何かを隠されているのだと疑いたくなる気持ちは、より強くなりました。

背景が難しすぎるけど、暗殺を許してはいけない

事件の背景が難しすぎると感じたものの、結論としては、いかなる理由があるにせよ、暗殺なんて行為を許してはいけないというポイントは重要です。

日本史、世界史ともに、暗殺的な行為の影響で、命を絶たれた多くの方々がいます。

憎しみや妬みを抱かれて、反対勢力から嫌われて邪魔者扱いになったことが要因なのでしょうが、だからと言って、暗殺行為という非道な暴力を許しては絶対にいけないと感じます。

『暗殺』を読み終えて、爽快感は全く残りませんでしたが、このまま、風化させてはいけないというアラートだと肝に銘じておきます。

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投稿者プロフィール

安斎 輝夫
安斎 輝夫
【サードプレイス】ブロガー 、安斎輝夫。長年サラリーマンとして家庭と職場だけの生活に疑問を持ち、2017年から「サードプレイス」を研究・実践し、人と人をつなぐコネクターな存在になろうと決める。
Expand your life with energy and support. というミッションを定めて、人生を一緒に拡張していける仲間を増やすために活動を展開。月1回のリアルなイベント「サードプレイス・ラボ」の運営するリーダー(主宰者)。また、6人で執筆する、週刊「仲間と一緒にワクワクしながら、大人が本当の夢を叶える!サードプレイス・メルマガ」(まぐまぐ)の編集長。Facebookページおよびグループの「サードプレイス・ラボ」も運営中。