中高年ニートが増えてる!外国人の就労活躍の前に考えるべきこと

もう一度、ニートの存在を思い出してみる

人手不足が顕著な建設、農業、介護などの業種に外国人材の受け入れ拡大の方針を政府が打ち出そうとしている。

確かに巷では、人手不足(人材不足ではなく、駒としての数の話)が騒がれ、新卒就活、転職市場ともに超売り手市場になっています。

ここまで人がいないならば、外国人に頼るのみ仕方ないのか、と納得させられそうになった瞬間、ある言葉が頭を過りました。

ニート(NEET=Not in Employment、 Education or Training)はどこにいったのだろう?

そもそものニートの定義を確認しておきます。

厚生労働省「非労働力人口のうち、15~34歳に限定し、家事も通学もしていないその他の者」 (平成18年版労働経済白書22ページ)。

内閣府「学校に通学せず、独身で、収入を伴う仕事をしていない15~34歳の個人」(「青少年の就労に関する研究会」)

厚生労働省と内閣府で微妙に表現が異なっています。

厚労省の場合、もし、家事も通学もしていなくても、何らかの投資、例えば、仮想通貨のトレードをしている人は含まれてくるとも言える。労働ではないが収入を得ること(権利収入や不動産収入など)で生きている人はニートで構わないことになります。しかも、既婚者でもOKです。既婚で家事も仕事もしていない人間というならば、周りの評価はどうなるのかは、想像できる話ですが。

内閣府の場合、既婚者はNGで収入を伴う活動もゼロ。家族(親など)の庇護か、社会保障(生活保護)などのもとで暮らしている人をイメージできる。

ニートが減ったのではなく、中高年ニート化しただけ?

ニートが増えた背景は、バブル崩壊後の90年代に若年ニートが急増して、社会問題化していました。働く意欲のない若者や、ひきこもりの存在を誰もがイメージしていたはずです。

ガベージニューズ 「ニート」数推移をグラフ化してみる(最新)2018/06/26 より引用

2000年代初頭に200万人いた、ニート(パート・アルバイト就業者も含んでいるデータです)は50万に近く減っています。人口構成や出生率の推移と比較すれば、比率として減っているとは言えない状況です。

あれから、四半世紀の時が経ちました。当時の15-34歳だったニートたちは、40代以上の中高年になっています。若い時に就労経験が積めなかったり、フリーター的な活動をしていた彼らは、「中高年ニート」になっているという話があります。

ガベージニューズ 「ニート」数推移をグラフ化してみる(最新)2018/06/26 より引用

中高年フリーター(元ニートが多く含まれると想定できる)は15年間で2倍近くまで伸びている。結局、ニートやフリーターとして人生をスタートすると、抜け出せないという定番の論理だけを信じがちになる。

今回のグラフには、パート・アルバイトと同格に扱われる非正規雇用としての「派遣社員」が含まれていない。正規雇用と比べると不安定さはあるものの、仕事の質も差がなく、働いている方もいる。社会保険や健康保険などのセーフティーネットに囲われている点は、フリーターとは違うので含まないという考え方は正しいと思います。

ここで、中高年のフリーターには、若年フリーターやニート層とは違う事情が含まれている。病気・育児・介護などの事情があり、正規雇用からスピンオフせざるえなかった対象が含まれている点にある。

定年制による終身雇用制度が崩壊した現在、誰もが安定した立場から、中高年フリーターに向ってしまうリスクが潜んでいます。

だからこそ、働き方は多様化・複線化したキャリア・人生プランが必要

「一寸先は闇」という諺の通り、誰もが3年後、5年後、10年後、さらに未来を思い描くことは難しくなりました。一方で、人間の寿命は延びています。

正規雇用もフルタイムで滅私奉公なだけで、出世街道を争うだけの日本の猛烈な残業過多なサラリーマンスタイルは、時代に合わなくなってきました。もともと、生産性が低いのは、戦後からバブルまでの時代の長時間労働をたたえる社会の雰囲気にあります。

もはや、地域限定正社員も時短正社員も、何でもありなのです。テレワーク・リモートワークでも構わないし、副業・兼業もOKな世の中になっているのです。

そうなると、キャリアビジョンは単線では済まなくなります。Aキャリアの可能性が30%、Bキャリアへのシフトの可能性も30%、みたいなスタイルになると、磨くべき自分自身の幅が広がってきます。

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投稿者プロフィール

安斎 輝夫
安斎 輝夫
【サードプレイス】ブロガー 、安斎輝夫。長年サラリーマンとして家庭と職場だけの生活に疑問を持ち、2017年から「サードプレイス」を研究・実践し、人と人をつなぐコネクターな存在になろうと決める。
Expand your life with energy and support. というミッションを定めて、人生を一緒に拡張していける仲間を増やすために活動を展開。月1回のリアルなイベント「サードプレイス・ラボ」の運営するリーダー(主宰者)。また、6人で執筆する、週刊「仲間と一緒にワクワクしながら、大人が本当の夢を叶える!サードプレイス・メルマガ」(まぐまぐ)の編集長。Facebookページおよびグループの「サードプレイス・ラボ」も運営中。