トム・クルーズは、アカデミー賞には縁がなくても派手なアクションができる俳優として評価
2018年夏、「ミッション:インポッシブル/フォールアウト」が公開されてヒットしている。シリーズ6作目で、56歳になるトム・クルーズ。
1996年の第1作は、トム・クルーズが34歳。平均4年周期のペースで続けている人気シリーズ。毎回、派手なアクションを見せてくれる彼の演技と壮大なスパイもので敵と味方の戦いにハラハラドキドキさせられる。
もちろん、最新の映像技術を使い込んでいるとはいえ、派手なアクションシーンの連続に観客は引き込まれます。画面一杯に動き回る、イーサン・ハントは、完璧すぎずに、時々、ドジを踏みながらギリギリのところでミッションをこなしていく。
彼は、アカデミー賞はノミネートされたことはあっても、受賞したことがない名優です。数多くの映画作品に出演しながらも、恵まれてこなかったという点は残念ですが、この「ミッション:インポッシブル」シリーズでの彼の姿は、体を張りながら、毎回、色々とチャレンジしてくれるところに、本当に驚かされます。
フォールアウトの中で、イーサン・ハントのポリシーも感じる作品<ネタバレ気味注意>
IMFのエージェントである、イーサン・ハントとチームは、盗まれた3つのプルトニウムの回収を目指すが、仲間の命の危険を回避するために、プロトニウムを奪われるというシーンから話がスタートしていきます。
前回までのシンジゲートの生き残りが結集したアポストル(神の使徒)が関わっていき、CIAモからんで、話が入れ込んできます。一通り見終えるまでは、誰がどんな立ち位置で、味方なのか、敵なのか、よくわからない状態に振り回されてしまいました。
今回の作品で象徴的だったのは、警察官を皆殺しするような指示を無視する場面、1人の女性警官の命を助けたいという思い、再会した妻との深いつながり、など人物として情に溢れる男という設定が気に入りました。
スパイと言えば、どこか冷酷冷徹で、任務のためならば、どんな相手をも殺してしまうような強いキャラのイメージがあるものですが、イーサン・ハントは、人間的で好きな人、普通の人(一般人)を守ろうとしています。
もちろん、立ち向かうべき巨悪とは容赦のない格闘を繰り返します。
1作あたり、壊した器物、殺した人物の数などを考えると、被害や損害額という点ではとてつもない問題がありますし、ギリギリのところで間に合わせる姿なども踏まえて、愛すべきキャラクターとして確立しているのが、イーサン・ハントだと理解できました。
彼の憎めないキャラは理解しつつも、ミッションをコンプリートするために、どれだけの犠牲を払っているのか、活動資金をどのように途絶えることなく支援してもらえているのか、日常の生活はどんなものなのか、と想像してみても浮かんできません。
トム・クルーズの作品への拘りや熱意が満点の「ミッション:インポッシブル」は、彼に意欲と体力がある限り、続けて欲しい映画です。
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【サードプレイス】ブロガー 、安斎輝夫。長年サラリーマンとして家庭と職場だけの生活に疑問を持ち、2017年から「サードプレイス」を研究・実践し、人と人をつなぐコネクターな存在になろうと決める。
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