「沈潜」という言葉は、旧制高校の学生が使っていた表現
沈潜なんて言葉は私の中には存在しない言葉でした。
旧制高校の学生が使った言葉で「沈潜する」というものがありました。自己研鑽すること、自分を磨くことを「沈潜する」と表現したのです。
ぼっーと物思いに耽るのではなく、自分を磨くために、本を読んで著書と1対1で対話したり、自分自身と対話する。
誰かとつながり、何らかの情報の洪水の中に身を置くのとは大きく異なります。
たとえば夜の10時から11時は「深い人格に触れる時間」にする。ネットを止めて本を読む時間に変えるのです。
テレビでもなく、SNSなどのネットでもなく、酒場でワイワイ騒ぐのでもなく、ある意味、時を止めて向き合う時間。
そんな1時間を毎日得られたら、人生は深いものになるのは確実です。
具体的に、その1時間で何をすれば良いのか、を明治大学文学部の教授の齋藤さんらしい提案をされます。
大事なことなので繰り返しますが、SNSを断ち、1時間でいいので別な世界に沈潜してみる。古典や文学作品に当たる。
するとそれまで知らなかった世界を知ることになります。そしてたんなる情報ではない、生きた知恵、深い人格と出会うはずです。その時初めて、世界はこれだけ広く深かったことを実感するのではないでしょうか。
古典や文学作品を1時間読むなんて、心の余裕がないとできない行為だと思います。
古典や文学作品はハードルが高いだけに教養も身につく
齋藤孝さん、あなたは文学への教養が深いのはわかるけど、庶民にはハードルが高いと思いませんか?
素直な気持ちで疑問を感じていると、こんな言葉で切り返されます。
一言でいえば教養を身につけることによって、人は強く生きることができ、幸福に近づくのです。
スマホやSNSでは教養が身につかないと齋藤孝さんは断言しています。
何かに追われるような日々からは幸福が生まれないと言われれば納得させられます。
本来、文学や古典に限らず、歴史や思想・哲学、自然科学分野、何でも構わないのだと理解しました。
図鑑を眺めて考えても良いわけです。
とにかく、目の前の現実の悩みに堂々めぐりをしたり、簡単そうなハウツー本に走るのではない時間を毎日1時間持つことができたら、人生も自分自身も深みが増すのだと捉えることができました。
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【サードプレイス】ブロガー 、安斎輝夫。長年サラリーマンとして家庭と職場だけの生活に疑問を持ち、2017年から「サードプレイス」を研究・実践し、人と人をつなぐコネクターな存在になろうと決める。
Expand your life with energy and support. というミッションを定めて、人生を一緒に拡張していける仲間を増やすために活動を展開。月1回のリアルなイベント「サードプレイス・ラボ」の運営するリーダー(主宰者)。また、6人で執筆する、週刊「仲間と一緒にワクワクしながら、大人が本当の夢を叶える!サードプレイス・メルマガ」(まぐまぐ)の編集長。Facebookページおよびグループの「サードプレイス・ラボ」も運営中。