都内近郊では、公立中学への進学ではなく、私立中学の受験を選択する子供が増えています。
12歳で受験をするために勉強することで自分の人生を切り開くのもありですが、実際は、親の力がなければ合格までは至りません。
結局は、自分から勉強する子供に育てないとダメなんだと気付かされます。
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大手進学塾に通って有名私立中学校に入る人生の幸せなゴールではない!
公立中学校には、いじめであったり、色々な問題があると耳にします。
だからこそ、私立中学校へ進学するという親と子供で選択を考える世の中になっています。
確かに、一定以上の生活レベルや収入がある家庭でなければ、私立中学進学という道に進むことはできません。
当然ながら、付き合う友達のレベルも質が変わります。
だからといって、私立中学進学を経ることで人生が幸せなゴールを迎えられることを保証してはいないのです。
進学後、どんな未来を描いているかで差が出るから
「受験本の神様」とも言える和田秀樹さんの『自分から勉強する子の育て方~塾まかせが子どもをつぶす』を読んでいくと、とても大事なことが理解できます。
塾の言いなりになることが、子供の合格とその後の未来を輝かしいものにするわけではないという話。
志望する学校と子供の得意・不得意を把握して選択することであったり、過去問をしっかりと研究することなどは、大学受験に向けての和田さんの受験テクニック本と変わらない。
つまり、受験は合格最低点をクリアすればいいのであって、合格後、その学校で何を得て、どんな未来を描くのかまでを視野に入れていれば済む話。
合格して、そのまま、順調に進学して、良い大学に入って、社会に出ることができても、本当の生きる力が身についていなければ成功する大人になれない。
塾のやり方が合わなければ、親がリードして試行錯誤しながら、ベストな道を見つけて上げることに歩むことを何度も和田さんは繰り返して語ります。
結局、選択肢を見つけながら何が良いのかを見出して進める力がなければ、社会の中で活躍できる存在になれないのです。
どんな未来を描くのか、子供と一緒に親が考え抜いて突き進むことがすべてなのです。
私の幼友達は、甲子園出場までが大きな夢だった
今から30年以上前の話になりますが、私の幼友達の中学受験の話を思い出してみます。
私は、クラスで数名の特別な子だけが私立中学を受験するという地域に住んでいました。
私の幼友達は、小さい頃から野球に夢中になり、彼の夢は甲子園に出場することでした。
そのために、甲子園常連高校につながる、有名私立中学校を受験する道を選びました。
ものすごい勉強量をこなす姿に鬼気迫るものがありました。
ここまで頑張らないと受験って厳しい道なのだと近くで見ていて恐ろしく感じたのを覚えています。
睡眠時間も削って頑張った彼は、念願の私立中学校に合格し、野球部に入ります。
夢に向かって、全力投球していました。
高校に上がるタイミングで悲劇が待っていました。
身長が足りないことを理由に硬式野球部ではなく、軟式野球部に行くように方向を変えられてしまったのです。
それでも、彼は、頑張って軟式野球の全国大会に出場をしたチームのメンバーになりました。
その先に何が起こったのか。
彼は、系列の某有名私大にエスカレートで行けると家族共々考えていたようです。
ところが、足切りラインに追い込まれて内部からの進学組から外されてしまったのです。
野球ばかりに打ち込んで勉強をしなかったと言われればそれまでです。
また、甲子園という10代の夢の先を描いていなかったであろう彼のビジョンにも問題があったのかもしれません。
今のように、大リーグを目指そうなどと語る時代ではなかったので、夢のスケール感は違うのは致し方ないのです。
私は、幼馴染の話から、私立中学受験には100%反対派でした。
もしくは、幼くして、私立小学校や幼稚園からエスカレーターで上がる人たちに対して批判的に感じていた時期もあります。
学校でできることの夢の先を考えているならば、私立であれ、国公立でも、どちらでも構わないのだと考えています。
大手進学塾に通う、偏差値を上げる、有名私立中学で人生安泰とは思わない
お受験をさせる、私立中高一貫教育校に入学させる、どちらも子供の将来の安定のため、夢のためと親は考えがちです。
でも、そのために通う大手進学塾、競い合う偏差値にどれだけの意味があるのでしょうか。
大人になって、どこの塾に通っていたのか、偏差値がいくつだったとか、そんな会話をすることはありません。(自分の子供同士のことならあるかもしれませんが)
有名大学に入ったからといって、大手企業に入社して定年まで安泰なんて、価値観を誰も信じない時代に変わりました。
何のために、私立中学・大学受験をして行くのかってことを、ゴールを見据えて考えないと無駄な時間を過ごすことになるかもしれないのです。
ただ、子供に地力をつけるためには、可能性を広げるために、受験をさせるという選択肢も間違ってはいません。
是非、親子で一緒にじっくりと早い時期から考えてみることをオススメします。
◆ ドラマ「二月の勝者」は、12歳で人生の分岐点に迫られる現場に居合わせると塾・親の関係を描いていた
◆ 「サッカーをやめて、塾に通いたい」から始まる物語は「金の角」を信じる塾講師の思いが深い
◆ ドラッカー × 中学入試合格物語『がんばれ、さくら!』(樋口義人)は、現実的ストーリーだけにシミュレーションできる
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【サードプレイス】ブロガー 、安斎輝夫。長年サラリーマンとして家庭と職場だけの生活に疑問を持ち、2017年から「サードプレイス」を研究・実践し、人と人をつなぐコネクターな存在になろうと決める。
Expand your life with energy and support. というミッションを定めて、人生を一緒に拡張していける仲間を増やすために活動を展開。月1回のリアルなイベント「サードプレイス・ラボ」の運営するリーダー(主宰者)。また、6人で執筆する、週刊「仲間と一緒にワクワクしながら、大人が本当の夢を叶える!サードプレイス・メルマガ」(まぐまぐ)の編集長。Facebookページおよびグループの「サードプレイス・ラボ」も運営中。