就活は時代とともに変わるけど、社会人への道としては大事なステップ

私は、就活生の相談に乗る機会は、めっきり減りました。

現在、人事担当者でもなく、現場でOB訪問を受けるには年齢が離れすぎているのも事実。就活から20年以上も経てば、自分の経験も古く、現在の考え方、価値観とずれているかもしれません。

日本初のキャリアコンサルタントの上田晶美さんの『ちょっと待ったその就活! ~就活前に考えておきたい『大学生のキャリアデザイン』』を読みながら、大学生を支える目線で考えてみました。

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大学生がキャリアデザインを描くために、周りのサポートと本人の自覚・知識吸収は不可欠

学生のうちから、キャリアデザインを考える流れは、法政大学が、日本で最初の学部として2003年4月に設置されて以降、本格化してきました。

以前も、大学の就職支援部門が学生の就活サポートをしていたものの、あくまで、就職するための情報センターとして存在していたに過ぎません。

他には親と親の知り合いぐらいしかツテはなく、運良く縁故があればラッキーという世界。

ノウハウや先輩の情報だけから、インターネットからエントリーシートを応募しても選考が通る学生と通らない学生の差は生まれます。

出どころか不明な情報や迷信に振り回されると、就活全般が混乱します。

上田晶美さんの『ちょっと待ったその就活! ~就活前に考えておきたい『大学生のキャリアデザイン』』は、2013年のものですが、基本的な考え方、インターンシップの話なども盛り込まれて、大学入学当初から読める内容で、道先案内本としてオススメです。

この本を読むことで、就活を行う本人の自覚・知識の吸収を本気で取り組むことを促してくれます。

学生の関わる人は、親、友人、先生、バイト先程度の人間関係しかないと社会が見えていない

学生のうちは、自分が直接、関わっている人は限られます。

自分の親や親戚、学校の先生、過ごす時間が一番楽しい友人、バイト先の大人程度でしょう。

もはや、近所のおじさん、おばさんみたいな関係は気迫でしょうし、特別な経験でもしていない限り、大人たちと接するのは限定的です。

つまり、社会をテレビやネットの世界を通して見ているようで、実体験や感覚が不足している若者が大半でしょう。

だからこそ、自己分析やら、志望業界を絞ったりするステップに進むためにも、平易でわかりやすく書かれた一冊を読み込むこと、その上で、準備を始めることが大切なのです。

私の就活は『絶対内定』と出会い、本気モードへ

私自身は、1997年に就職活動をやった世代なので、就職氷河期に該当します。

どれだけ就活を頑張っても1社も内定を取れないで涙を流す友人もいました。

もしくは、納得できない企業に就職し、早々に退職、転職をしていくという知り合いもいたことを覚えています。

大学3年生の秋に、故・杉村太郎氏の『絶対内定』という就活本と出会い、本気モードになっていきました。

ここまで、色々なことをやらないと内定を確保できないのか。

そして、すごいと言われる人たちは、就活時期から、圧倒的な学び、行動量、自己鍛錬をしているということを思い知りました。

自己分析を繰り返し、自分の希望する業界を探し、会社応募のハガキ(当時は、まだインターネット応募はほとんどありません。リクナビが存在しない時代ですから)をひたすら書き、履歴書やエントリーシートを手書きでコツコツと書くという毎日。

面接対策の機会には、積極的に参加し、ダメ出しと、ポイントを教えてもらうということの繰り返し。

当初の憧れ業界、企業は軒並み落ちました。

身近で知っている業界だからと言っても、そこまで、深掘りができていなかっただから当然です。

最終的に残った、流通と教育、サービス業へ選考が残り、数社の内定をいただくという幸運に恵まれました。

内定の数なんて、本当は、何の意味も持ちません。

入社できる企業は、たった1社なのですから。

その時に、入社後の未来の姿をどこまで思い描き切れていたのか、と問われると少し自信がありません。

私は、就活・入社が大きなゴールになっていて、その後のキャリアデザインが明確な大学生ではなかったと思います。

その代わり、就活で多くの企業の方とお会いした経験が、その後の仕事に直結して、色々な企業、社会人の方がいると知れたことが、最大の価値だったと、今では捉えています。

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大学生のうちから社会に出て自分が何をして生きていくのかを考える機会を増やそう

私とは時代が違う平成生まれの就活生ならば、デジタルネイティブとして、企業のことを詳しく調べたり、自分のアピールをSNS上でうまく行うなどの工夫もされているかもしれません。

これからの時代、社会で働いて自分がどんな貢献、価値が提供できる人間になれるのか、という課題は、就活のベースに置くべきです。

また、その先、退職・転職という場面を迎えても、根幹として考えないといけません。

自分が何をして生きていくのか。長い人生を楽しみながら、どうやって過ごすのか。

答えは未来の自分しか知りえないことでしょうが、イメージを広げて、就活を頑張っていくことは無駄なことにはなりません。

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投稿者プロフィール

安斎 輝夫
安斎 輝夫
【サードプレイス】ブロガー 、安斎輝夫。長年サラリーマンとして家庭と職場だけの生活に疑問を持ち、2017年から「サードプレイス」を研究・実践し、人と人をつなぐコネクターな存在になろうと決める。
Expand your life with energy and support. というミッションを定めて、人生を一緒に拡張していける仲間を増やすために活動を展開。月1回のリアルなイベント「サードプレイス・ラボ」の運営するリーダー(主宰者)。また、6人で執筆する、週刊「仲間と一緒にワクワクしながら、大人が本当の夢を叶える!サードプレイス・メルマガ」(まぐまぐ)の編集長。Facebookページおよびグループの「サードプレイス・ラボ」も運営中。