悶々とする若者に響く一冊『将来の夢なんか、いま叶えろ』堀江貴文(著)をどう捉えるか

教育の常識は、アップデートが遅れている分野の1つです。

旧来の同年齢集団に対して、一律に教員・教師から一方的に教えるスタイル。

画一的な価値観を叩き込むには最適な教育システムは、既に時代にフィットする人材を育てあげられない世の中に変わっています。

既存の考え方を破壊する発言をさせたら、日本でトップクラスな人物といえば、ホリエモン、こと、堀江貴文氏です。

著書『将来の夢なんか、いま叶えろ。』を読んで考えてみました。

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将来の夢のために我慢するのは無駄だ!と考えるかどうか

大人になったら、こんな風になりたい。

将来、求めたいライフスタイルのために、今は頑張ってお金を貯めよう。

老後は、静かな場所で静かに暮らしたい。

誰もが、将来の夢を描いて、そのために今を我慢しようとする生き方は仕方ない、と思っていませんか。

かつての常識だった考え方を否定して、やりたいことは今やれ!と言うのが、堀江貴文氏(ホリエモン)らしい考え方を受け入れるか、拒否するか、どちらを選びますか?

ホリエモンがゼロ校を作ったのは、若者が好きなことに没頭させるため

ホリエモン本は、彼の色々な活動や考え方、サービス・事業をまとめているものが多いです。

この『将来の夢なんか、いま叶えろ。』は、ゼロ高等学院について解説・アピールしている一冊です。

ホリエモン本にある、彼の事業・ビジネスを語るためにまとめられた書籍のパターンです。

このゼロ高のミッションこそが、印象深いものです。

ゼロ高では、生徒のゼロをイチにするために、生徒と運営で同じミッションを追っています。「自分を知る」「やりたいを知る」「やりかたを知る」の3つのミッションを通し、生徒が本当にやりたいことを見つけ、サポートしていきます。

大学に進学する、いい就職先に辿り着ける、みたいなゴールではなく、とにかく、3つの知るを大切にしています。

本当にやりたいことがあれば、徹底的に夢中にさせてあげる環境・情報を提供するのは当然としても、やりたいことが見つからない生徒には、見つけるサポートを行うという姿勢は、既存の高等学校とは大きく異なります。

書籍の中でも、実際の学生の話をエピソードとして盛り込んでいるので、このタイプの学校が適している生徒も世の中にいるし、ホリエモンスタイルが嫌いではない親ならば、ゼロ高に期待を寄せるのは良くわかります。

将来へ過度に期待して、夢を先延ばしするなんて、古臭い考えだ定義するのも、堀江貴文氏らしい切り口です。(好き嫌いは分かれます)

やりたいなら、今やっちゃえばいいじゃん!

この言葉を聞いて、ワクワクする既成概念を飛び越えたい若者たちから見れば、救いの神のように思えるのは間違いありません。

この考え方を使った学校から、飛び抜けた才能が社会に出てくるのであれば、このチャレンジは大成功と認められることになるでしょう。

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今までの通信制学校とは違うのは魅力

今までの感覚で通信制高校と言えば、通常の高校に通えない事情があっての進学先とイメージしていました。

一般的な高校生が学校に通っていれば、友達関係にはじまり、行事・イベントにも楽しく参加していく姿こそが、一般的な高校生そのもの。

ところが、この型にはまらない、仲間と群れて同じことをするのが好きではないタイプは、ドロップアウト扱いを受けてしまう世の中です。

その点、ゼロ高、N高などは、規制の概念を取っ払い、ネットで通える高校として認知されています。

特殊な学校の扱いが大きく変わったのが、緊急事態宣言などを受けて、既存の教育機関が、急ピッチにオンライン化(インターネット対応)に迫られたご時世において、何の影響も受けずに過ごせていた店にあります。

一つの教室に生徒が集まって、授業を受けるスタイルこそが学びの形という時代は、もはや古い仕組みだとしたら、個々人のペースで学習を進めていけて、興味のある分野に深入りしていくような形式にシフトチェンジしていくほうが、新しい時代の人材を生み出せる可能性は感じます。

課題は、受け入れる社会の認識と本人たちの成長度・習熟度

ゼロ高などの取り組みの結果、どのような人材が育つのかという点は、受け入れる社会の認識に1つのハードルがあります。

社会通念や常識の壁というのは頑丈なもので、特に、教育界というガチガチな世界をアップデートするのは厳しいと言わざるえません。

その常識を壊すためには、新しい教育スタイルで育ってきた本人たちの成長度・習熟度が目に見えてインパクトを残せると風向きは変わると予想しています。

ただ、世間的に目立つのが目的ではなく、個人の能力が地道に磨かれていく場合も想定されるので、早い時期には理解されないケースもありえるはず。

つまり、この先、数年間は実験的な状況は継続されて、少数派であることは変わらない時代でしょう。

その隙に、既存の教育機関がオンライン化も含めて、個人別習熟度に応じたカリキュラムが完成してしまうという仰天のシナリオもありえます。

ただし、現在の教師・教員たちは、教え方のスタイルも一斉授業から、完全なる個別指導スタイル(塾にあるような)にシフトすることが前提になるでしょう。

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好きなことを今やれ!没頭しろ!は正しいが、何に向かうか次第

やりたいなら、今やっちゃえばいいじゃん!

人生100年時代とはいえ、明日、来年がどう変わっているのかは予測できません。

それだけに、今やりたいなら、やってしまえというのは正論すぎます。

好きで興味があって、自分が没頭できるものに夢中になることは素晴らしいのですが、その対象が何かという点は忘れてはいけません。

社会悪につながるようなものに興味を抱いて、のめり込むと、犯罪者予備軍に育ってしまうリスクはあるわけで、良識な部分も添えていくことは、本人の周囲の見守りは必要になります。

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投稿者プロフィール

安斎 輝夫
安斎 輝夫
【サードプレイス】ブロガー 、安斎輝夫。長年サラリーマンとして家庭と職場だけの生活に疑問を持ち、2017年から「サードプレイス」を研究・実践し、人と人をつなぐコネクターな存在になろうと決める。
Expand your life with energy and support. というミッションを定めて、人生を一緒に拡張していける仲間を増やすために活動を展開。月1回のリアルなイベント「サードプレイス・ラボ」の運営するリーダー(主宰者)。また、6人で執筆する、週刊「仲間と一緒にワクワクしながら、大人が本当の夢を叶える!サードプレイス・メルマガ」(まぐまぐ)の編集長。Facebookページおよびグループの「サードプレイス・ラボ」も運営中。