溝口徹『心の不調の9割は食事で治る』の源泉は、奥様を治療したい思いから

溝口徹さんの『心の不調の9割は食事で治る (フォレスト2545新書)』を手に取ったのは、アマゾンのベストセラーランキング本で、タイトルが気になったので、読んでみました。

心の不調を抱えている人が増えているのに、なかなか改善されていない現実を、食事(栄養)で改善しようというアプローチが気になりました。

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心の不調を薬ではなく、食事で治す道を選ぶ

現代では、精神疾患の患者というカテゴリーに身を置く人が増えています。

心療内科、精神科などに通えば、当然ながら、薬を処方されて、治療するというのがスタンダードです。

この一般的な医療の考え方ではなく、日頃の食事で治す道を選んだ点に、溝口徹医師(みぞぐちクリニック院長)の特徴です。

本当に、心の不調は食事で治るものなのでしょうか。

なぜ、医者が栄養観点で食事治療・サプリなどに辿り着いたのか

溝口医師のアプローチ、オーソモレキュラー栄養療法に関する考え方をクリニックのホームページから引用してみます。

オーソモレキュラー栄養療法とは、食事やサプリメントによって、細胞を構成し機能させる分子=栄養素のバランスを整え、人が本来持っている治癒力へアプローチする治療法です。 オーソモレキュラー栄養療法は、栄養の代謝にともなう生化学に基づいており、化学合成の薬ではなく、身体(細胞)が必要とする“分子=栄養素”を補うことで、体内の細胞を修復・活性化することで、心や身体の健康を目指すことが目的です。 また、この治療は、いわゆる食事療法や食事では足りない栄養素をサプリメントで補うという考え方とは異なるものです。背景となるそれぞれの環境・個体差を考慮し、さらに身体の栄養状態を検査でしっかり分析します。 その結果を元に、医師がその人の状態に必要な栄養素の種類と量を判断し、オーソモレキュラー栄養療法のため開発された医療用のサプリメントを選びます。

自律神経を整え、血糖値を安定させ、腸を整えると、心の不調まで改善できるという考え方には、他の医療本にも書かれているメッセージと大きく変わりません。

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ただ、これらの課題を解決するための習慣に食事があり、飲み物や食事、という中にある、栄養素の部分まで細かく掘り下げて、不要もしくは減らした方が良いものと、不足を補うために積極的に摂取すべきものを解説してくれています。

グルテンフリーを意識して、主食(小麦粉メインなもの)を減らして、ビタミンB、C、D、鉄、脂質、カルシウム、マグネシウム、亜鉛という微量なミネラル系をしっかりと考えて、体に取り入れていこうという考え方です。

もちろん、食事だけでは無理があるので、成分がしっかりした安心できるサプリメントで補うことも伝えています。

この辺りの話は、他の溝口医師の本でも書かれていた内容と大筋は変わりません。

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「おわりに」に書かれていた奥様の治療対策として苦慮した話

医師が標準的な医療方法ではない道を模索する理由は何なのか、という点を溝口医師の著書を読んで、気になっていました。

医師会、医療業界からすれば、標準的な医療方法として、検査と投薬を軸にしつつ、外科的な治療などで構成されているわけで、あえて、栄養、サプリメント摂取という、アウトサイダーな立ち位置で取り組む理由が知りたくなりました。

もともと、医学会の異端児として生きたいのか、マーケティング的に独自のポジションを築きたいのか、新しい治療アプローチを確立して世の中に認められたいのか。

その理由は、本の最後の「おわりに」で判明しました。

それがなぜオーソモレキュラーなのか。実は妻が2人目の子どもを産んだ後、まさしく自律神経失調症で倒れてしまった。初期の症状としてはめまいや吐き気だったが、しだいに不安感なども訴えるようになった。
妻の性格をよく理解していた私は、精神症状が現れたことにかなりの違和感があり、単純に抗不安薬安堵を処方してすむ話ではないと感じていた。そこで、いろいろと治療法を調べて到達したのがオーソモレキュラーである。

患者を特定しない形でエピソードを書く医師の本は見かけますが、ご家族、奥様の症状を直したくて、調べて、実践して解決できたことをもとに、自分の医療方針、治療スタイルを変えていったようです。(もともと、溝口医師は麻酔科医でペインクリニックを開業していたそうです)

目の前の家族を救いたい気持ちで必死になった先に見つけたからこそ、ブレずに、オーソモレキュラーを推進する医師・医療機関として活躍されていることがわかりました。

栄養のことを学ぶと学ばないの差は何か?

医師になるには、医学部に6年間通うだけでなく、幅広い領域の研修と知識を身につけて、臨床や研究分野に進んでいきます。

ただ、溝口医師も伝えている通り、身体の基礎となる「栄養」については、ほとんど学ばずに、医師になっているというので、知識が足りないという話が大変気になりました。

栄養士(管理栄養士)という職業がありますが、どちらかというと、食事メニューの考案者や指導者であって、医学的な役割とは、少し離れた存在です。

しかし、医食同源という言葉がある通り、本来、医療と食事は密接に関係しているものであって、別物として扱っている現代の医療業界、栄養分野の世界は、本質を見失っているのかもしれません。

溝口医師が、自分の領域を広げて、調べながら、奥様を治したいという思いを抱いて、取り組んだ結果、導き出した栄養の重要性こそが、これからの長寿で健康に生きる社会には不可欠なものです。

食事は空腹を満たすのではなく、適切な栄養をしっかり意識すること

私たちは、食事は、空腹を満たすことや、味覚を満足させることに偏りすぎていて、今食べているものの、食事の栄養についてしっかりと考えていません。

もちろん、ダイエットや健康面からカロリー制限や、さまざまな食事スタイル(回数や内容)を訴えるものがありますが、根本は、何を食べるかの前提として、何が栄養として含まれているのか

美味しい!という味覚を大切にしつつ、この食事はどんな栄養があって、身体にどんな影響があるんだろうと考えて、日々を過ごしていきましょう!

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投稿者プロフィール

安斎 輝夫
安斎 輝夫
【サードプレイス】ブロガー 、安斎輝夫。長年サラリーマンとして家庭と職場だけの生活に疑問を持ち、2017年から「サードプレイス」を研究・実践し、人と人をつなぐコネクターな存在になろうと決める。
Expand your life with energy and support. というミッションを定めて、人生を一緒に拡張していける仲間を増やすために活動を展開。月1回のリアルなイベント「サードプレイス・ラボ」の運営するリーダー(主宰者)。また、6人で執筆する、週刊「仲間と一緒にワクワクしながら、大人が本当の夢を叶える!サードプレイス・メルマガ」(まぐまぐ)の編集長。Facebookページおよびグループの「サードプレイス・ラボ」も運営中。