チェルノブイリ原発事故の関係者からFukushimaへのメッセージ

3.11という日は、現代を生きる日本人にとっては忘れられない日です。

東日本大震災から月日が経過しても、当時の記憶も残り、心の傷跡なども消えません。

大地震と大津波の後、福島原発で起きた放射能拡散の事故は、見えない被害だけに、情報が開示されなければ、不安は消えていないはずです。

原発事故と言えば、1986年に発生したチェルノブイリ原発事故から35年以上の月日が経っていることを覚えていますか?

今回、印象深いドキュメンタリーを Amazonプライム・ビデオで視聴しました。

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DearFukushima, チェルノブイリからの手紙(字幕版) というドキュメンタリーに出会ったのは、正直言えば、偶然のAmazonの紹介(レコメンド)機能です。

ロシアのウクライナ侵攻の際に、地図と地域を見て「チェルノブイリ」が目に入り、子どもの頃の記憶が頭に浮かびました。

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絶対的な安全安心なんて無理!事故後の対策に国の違いがある!

Amazonの作品紹介のコメントを見て、これは、静かに見るしかないと心に決めて、このDearFukushima, チェルノブイリからの手紙(字幕版)を視聴しました。

元チェルノブイリ原発の所長、素手で放射性廃棄物を処理した作業員へ直接取材。放射能汚染の環境と共存へのひとつの答えを示す都市スラブチチで生活する人々の現地取材から、四半世紀後の福島の未来を見つけ出す骨太なドキュメンタリー作品。 1986年、過去最悪な原発事故が起きたチェルノブイリ。それから25年後に起きた福島原発事故。どちらの原発事故も最も深刻な暫定評価レベル7がくだされた。チェルノブイリに行けば27年後の福島の姿を見れるかもしれない。素手で放射性廃棄物を処理した作業員、元原発所長、当時小学生だった女性やプリピャチで教師をしていた女性、現在 福島で起きている事、今後福島が直面する問題、事故の対応、復興への道、命の重さ、次世代への願い、福島の人々を兄弟に思う彼らが 我々に”願い”を託してくれた。今、真実の言葉を聞く。

彼らが、日本の福島原発事故に対して、どのような思いを抱いていたのか。

チェルノブイリ原発事故後に何が起きたのか。

チェルノブイリ原発(イラスト)

詳しく知ることのなかった事実を突きつけられました。

彼らは、原発事故の影響を1日も早く抑えるために、石棺という方法を使い、決死の作業員が命を張って、対応に向かったという事実。

街を閉じて、新しい街を作って移転させたという強引なまでの手法。

実際に、起きていた健康被害の数々。

だからこそ、Fukushima(日本)に伝えたい思いがあるのに、私たちは世界からの情報や支援をクローズしているという主旨で作られていました。

決死の覚悟で命を懸けた姿は、特攻隊のように思えた

あくまで想像でしかないし、ソビエト連邦という国家がどこまで正確に情報を開示していたのかは謎が残りますが、必死に問題を解決するために、命を懸ける作業員がいたのは事実。

そして、彼らは亡くなっています。

知識があれば、原発事故の現場に入れば、大量の放射能を浴びて、自分の命を捨てざる得ないことぐらいわかっていたはず。

でも、命をかけないと守れない人たち、未来があると思った覚悟。

私は、この話を聞きながら、太平洋戦争末期、日本軍の特攻隊のエピソードが脳裏をかすめました。

彼らも、自分たちが生きて帰ってこれないという覚悟をもって、お国のために、命を投げ捨てていきます。

残される家族への想い、死への恐怖と向き合いながら、飛び立ち消えていく命。

ただ、彼らには戦後の日本の姿など想像できるはずもなく、命を落としていった若者も多かったのです。

こういう犠牲がなければ、戦後の平和も、チェルノブイリ原発事故後の復興もあり得なかったという考え方です。

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◆ 三浦綾子『塩狩峠』を読んで、テーマの「愛」を深く考えてみた

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命をかけた犠牲が未来を創るという発想に違和感が残る

美学のようでありますが、断たれた命は戻ってきませんし、無名の個人たちの集まりです。

彼らにも生きて暮らせる未来があったのではないかと考えると、犠牲の美学には残された側の勝手な解釈という面が残っているようにも感じます。

物語として、人の心を揺さぶる「犠牲」を伴うことで未来を生み出すのは理解できます。

ただ、当事者として考えてみたら、犠牲のために生まれてきた命・人生であったとすると虚しいものしか残りません。

結果論としては事実であっても、当事者や彼らの家族であれば納得ができるとは思えません。

世界的な大事故の教訓を生かせてないぞ!Fukushima!というメッセージは届いたのか

DearFukushima, チェルノブイリからの手紙(字幕版) は、チェルノブイリ原発事故を時間の経過とともに振り返るだけでなく、Fukushima(日本)に対して、もっと我々の教訓を生かしてほしいという強烈なメッセージが伝わってくる。

もちろん、石棺を作り、住民を集団疎開するように、新しい街に移すという強引なまでのやり方は、当時の社会主義国家だから可能だったという前提を忘れてはいけないと感じます。

今、同様に国家が強引な手法で、福島原発事故当時の日本が、同じ策をとれば、賛否両論で大騒ぎになり、収拾がつかない可能性があります。

ドキュメンタリーを製作した側として、Fukushimaの人々と現状に共感できる存在として、少しでも自分たちの経験を活用して欲しいという強い思い、願いが詰まっていました。

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投稿者プロフィール

安斎 輝夫
安斎 輝夫
【サードプレイス】ブロガー 、安斎輝夫。長年サラリーマンとして家庭と職場だけの生活に疑問を持ち、2017年から「サードプレイス」を研究・実践し、人と人をつなぐコネクターな存在になろうと決める。
Expand your life with energy and support. というミッションを定めて、人生を一緒に拡張していける仲間を増やすために活動を展開。月1回のリアルなイベント「サードプレイス・ラボ」の運営するリーダー(主宰者)。また、6人で執筆する、週刊「仲間と一緒にワクワクしながら、大人が本当の夢を叶える!サードプレイス・メルマガ」(まぐまぐ)の編集長。Facebookページおよびグループの「サードプレイス・ラボ」も運営中。