すっかり、連絡はスマホのDMやLINEになってしまい、電話で話す機会も減って、手紙でのコミュニケーションなんて、ご無沙汰しているのではないでしょうか?
リアルタイムでないコミュニケーションって、今の時代では遅すぎると感じるかもしれないですが、手書きで書いた手紙を封筒に入れて、ポストに投函するまでのドキドキ感。
相手に届いて、読んでくれているだろうか、と想像する時間は貴重なものです。
映画「ラストレター」は、手紙で思いを伝え合うことの素晴らしさを感じることができます。
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手紙は形と思いが残るものだ!
人からもらった手紙は、いつまで手元に残してあるものでしょうか。
引っ越しや人生の節目で、ポイっと捨ててしまうものが大半だと思いますが、どうしても捨てられない手紙を1通ぐらい持っていませんか?
手紙には書き手の思いが強く残り、受け取った側にとっても深く残る場合があるのです。
手紙を作った物語を満を辞して映画化した岩井俊二監督
映画監督の岩井俊二の小説『ラストレター』を映画化した作品は、松たか子主演、広瀬すず、森七菜、神木隆之介、福山雅治、庵野秀明などの豪華な顔ぶれが揃い、時空・世代を超えた展開に引き込まれます。
岩井監督の言葉に全てを込められています。
「SNSでやり取りできてしまうこの時代にあって、手紙を使った物語は現代においては不可能だと思っていましたが、ある日それを可能にするアイディアを思いついてしまったところからこの物語の構想がスタートしました」(スポーツ報知 ^ 松たか子、「Last Letter」で岩井俊二監督と20年ぶりタッグ! )
岩井監督は、この作品を、「チャンオクの手紙」として韓国で撮影したショートムービー、中国で「チィファの手紙」(原題:你好,之华)として2018年に映画化。
邦画作品やアニメのコンテンツを海外でリメイク(パクリも含む)されることはあっても、日本人監督が海外で作品を公開した後で、日本版として作品を作るケースは珍しい。)
原作から映画化まで全て関わるということは、岩井監督の思い入れの深さを感じます。
手紙は書き手の手元には残らないもの
デジタルツールである、メールやDM、LINEなどとは異なり、手紙は相手に届いた時点で、手元には何も残っていないものです。(コピーや下書きを残しているなら話は別ですが)
つまり、思いを相手に届けた後のことは記憶だけが当事者に残っています。
まして、相手が読んでくれるのか、読んだ後、どう感じて、その手紙をどう扱うのかもわかりません。
ある意味、大きなギャンブルです。(ラブレターの場合は特に!)
映画「ラストレター」でも、一方の人がこの世にいない存在になっているという点、過去の物語と現代の話をシンクロさせる点は、見事な構成の作品です。
あなたも、誰かに書いたラブレターの記憶はありますか?忘れていますか?
自分が書いたラブレターはどうなっているのか?
私も、青春真っ只中の頃、ラブレターを書いたことはあります。
どんな思いで、どんな表現で何を書いたのかは、記憶に残っていません。(消されていないと生きづらいと思います)
必死な思いで自分が綴った、手紙(ラブレター)の文章を相手がどのように受け取ったのか。
結果が芳しくなかったのは事実なので、失敗でしたけども。
おそらく、相手も捨てているでしょうから、タイムマシーンでもない限り、もう一度、私の目に触れることはないでしょう。
そんな記憶がある人にとっては、映画「ラストレター」はキュンキュンする部分が残り、甘酸っぱい青春の時間を、フラッシュバックさせるには十分です。
ラブレターを書くという風習は、いつの時代にも残ってほしい
恋文であるラブレターに、熱意をかけられるのは、おそらく青春時代だけかもしれません。
大人になって、忙し日々を過ごしていると、シンプルに、電話やメールでやりとりを済ませたり、直接会う機会で思いを伝えるでしょう。
昔ほど、照れがないというか、ストレートに恋愛の思いをぶつけやすくなっているので、手間隙をかける、手紙・ラブレターというのは求められない時代だとはわかっています。
人生のなかで、気になって手紙・ラブレターを書く経験ができたとしたら、幸せな記憶の財産になるのはいうまでもありません。
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【サードプレイス】ブロガー 、安斎輝夫。長年サラリーマンとして家庭と職場だけの生活に疑問を持ち、2017年から「サードプレイス」を研究・実践し、人と人をつなぐコネクターな存在になろうと決める。
Expand your life with energy and support. というミッションを定めて、人生を一緒に拡張していける仲間を増やすために活動を展開。月1回のリアルなイベント「サードプレイス・ラボ」の運営するリーダー(主宰者)。また、6人で執筆する、週刊「仲間と一緒にワクワクしながら、大人が本当の夢を叶える!サードプレイス・メルマガ」(まぐまぐ)の編集長。Facebookページおよびグループの「サードプレイス・ラボ」も運営中。