近年、ハラスメントに対して、とても厳格で、誰もが神経を使うようになりました。
自分が過去に遡って考えると、あの行為はハラスメントだったのかもしれないということをいくつか思い出しました。
時効とは言わないまでも、振り返ってみますので、お付き合いください。
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何でもかんでもハラスメントの時代になっている
近年、ハラスメントへの意識の高まり、問題行動・行為の是正に向けて、何でもかんでもハラスメントと取り上げられやすい。
もちろん、許してはいけないハラスメントも数多くあるものの、何か違和感がないわけではないし、ハラスメントかどうかという境界線がよくわからないという本音を耳にすることも多い。
他人事ではなく、自分自身で振り返り、検証してみたい。
今となっては記憶の片隅にあるハラスメントが疑われる事案を振り返る
セクハラ、パワハラ、⚫︎⚫︎ハラ、という言葉を聞かない日はないぐらい、頻度が高まっているのは、世の中の意識が変わり、相手が嫌がるような行為に対して、許さないという価値観がスタンダードになって久しい。
私自身、個人(組織も含む)を守る上でハラスメント対処、対策は必要だと理解しているが、昨今の流れを見ると、事象によっては事実と個人の感覚、世間の印象などが大きく揺れている部分があるのも事実。
そこで、過去、身近に起きていたハラスメント的な出来事について振り返って考察をしてみたい。
3つの身の回りの事例から考えるハラスメント
過去のことを全て完璧に覚えているとは言えないものの、現在のハラスメント理解で考えると微妙だったかもしれない事例を、私の近く、もしくは当事者として振り返ってみたい。
もちろん、今更、何か、これらの事例に対してアクションを起こすこともなければ、相手を特定しないために、精緻な内容は控えています。
1.部下にボールペンを投げた上司
2000年代前半、私の組織のある拠点の責任者が、自分の部下の行動、言動に対して、腹を立てて、感情が高まった結果、部下へブールペンを投げつけた事象について考えてみます。
その部下は、人が良いものの、抜けているところも多く、上司としては、イライラやヒヤヒヤすることが多く、日常的に指導や注意、アドバイスを繰り返していました。
とはいうものの、部下本人には悪気はなく、変化が見られない日々。
上司にある時、沸点を迎えて、手元にあったボールペンを部下に向かって、ぶつけるために投げつけます。
ボールペンは身体に当たり、足元に落ちました。
部下は、そのボールペンを拾い、上司に謝罪と反省の言葉を伝えたとのこと。
その後、二人の関係性は一定期間続き、険悪なものではありませんでした。
これは、パワハラに認定されるのかというと、微妙です。
上司部下という上下の関係性という重要なポイントがあり、物を投げつけるという暴力とも受け取られかねない行為です。
もし、ボールペンが目に当たって、失明していたら、どんな大事になったかと想像すると、恐ろしくなります。
今の時代、部下がハラスメント意識が高い人物であれば、会社に対して訴えかける可能性はある事案だと想像します。
2.飲み会で暴走した上司
会社の飲み会は、昭和、平成、令和で大きく変わっています。
上司にお酌をしなければいけない女性従業員がいた昭和の頃は、普通にボディタッチも含めたセクハラ行為はあったと聞きます。
プライベートに過剰に入り込むようなコミュニケーションも、相手が不快であっても日常茶飯事でした。
私の取り上げる事例は、2010年前後の会社の飲み会です。
酒に酔った上司が、部下の女性に対して、彼女のプロポーションの良さを語り始めて、途中からは胸に触れる(揉む)という行為をしていました。
その女性は、動揺を見せずに、
「お触り代、くださいよ!高いですよ!」
とカウンタートークをして、笑ってやり過ごしました。
彼女が一枚上手ということで、その場は、収まりましたが、女性が不快に感じて、訴えかけていたら、セクハラとして認められたのでしょうか。
この場合、現場を見ていた私や数名が第三者の証人になり得て、詳細を語れますし、証拠となる画像や音声がないとしても、アウトになると想定できます。
酒の席だから許される、多少のことは許容する、といった文化が良かったとは思いませんが、このレベルのことが今、あなたやあなたの身の回りで起きれば、セクハラ事案になりえます。
少なくとも、最後は相手の受け止め方が一番大きく左右するのですが。
3.1時間単位のマイクロマネジメント
私自身を振り返ると、30代の頃、コールセンターのチームリーダーを担当していた頃の話です。
配下のメンバーは5名。日々、同じような業務を繰り返す、アウトバウンドがメインの仕事だけに、相手に断られるし、成果が上がりにくい時期、オペレーターであるメンバーの意欲が下がる時期があります。
私も上司から、成果が落ちて、メンバーの意欲が下がっている様子を上司から叱責されました。
そこで、昼礼(朝礼・夕礼は勤務時間シフトの都合上、うまくいかず、昼に行っていました)で、私の問題発言および、行動に繋がります。
「みんなのやる気、成果は行動につながっていると感じる。そこで、3日間ほど、1時間単位で個人のコール数をチェックして、進捗を追わたせてもらう。こんなことはやりたくないが、アクションを変えるためには必要だと考えている。」
このような趣旨の説明をして、実際に1時間あたりでのコール数のカウントを行い、都度、メンバーたちに伝えていました。
当然ながら、不評なアクションで、私は上司に「やりすぎだ」と怒られました。
もちろん、後日、メンバーにも謝りました。
いわゆる、マイクロマネジメントです。
この行為をきっかけにして、心身に不調を訴えて、仕事がままならなくなったり、私の発言や行動を許せないという気持ちになったメンバーが訴えかけていたら、パワハラの一環として捉えらた可能性があります。
もちろん、相手の人格を否定したり、配置転換をさせるなどの無茶な行為まではしていません。
逆の立場であれば、このマイクロマネジメントは嫌だったろうという想定の話です。
誇張ではなく、事実として伝えますが、その後、当時のメンバーは誰も早々に離職せずに、仕事に対して頑張ってくれました。
どの事例もアウトとは言わないが、グレーな事例
今回、私の身の回りや私自身のハラスメント事案と想定される事例をピックアップしました。
的確な判断をすれば、どれもハラスメントとは認定されないと思います。
ボールペンを投げつけるのは暴力的行為ではありますが、ぶつけられた側が、この話を笑い話として語っている点からも、その当時の不快感は別として、行きすぎた指導行為と受け止める話です。
セクハラ事案は、受け手の女性の度量として、酒を酔うと、身体に触れてくる男性がいることは嫌いではあっても、過剰に反応はしませんでした。
だからといって許される行為ではありませんが、最後は受け手の判断、主張が左右されるので、彼女がセクハラとして声を上げていない以上、第三者が何かをすることはできません。
私のマイクロマネジメントは、管理する側では、頻繁に発生する事案。
もちろん、状況を細かく追うために行った行為としては悪いとは言えず、それによって、メンバーたちを追い込むようなことはしていません。
ただ、メンバーが不快に思ったり、私の行き過ぎを上層部(私の上司ライン)に申告していれば、もしかすると、問題化した可能性があります。
唯一は、短期でこの対応は止めたので、そこまで大きく影響を与えなかったのは結果論です。
まとめとしては、どの事例も、ハラスメント事案だ!と一言で片付けられるものではなく、グレー事案と捉えるべきものでしょう。
大事なことは相手がどう受け止めるか、ハラスメントの本質にある
今や、各種多様な「⚫︎⚫︎ハラスメント」が取り上げられる日々です。
人と人のコミュニケーションが完璧で何の問題も起きないとは考えにくいもの。
なぜならば、一人一人の価値観は異なり、許容できるラインも人によって異なります。
いかなるハラスメント事案を見ても、個別事情や背景は異なるものの、共通している大事な点は、「相手がどう受け止めるか」という点です。
行為をした側の行為、考えの良し悪しも大事ですが、最も大切にすべきは、相手がその行為、行動、態度などをどう受け止めたのか、という点なのです。
同じような行為・行動でも、自分のことを思って接してくれた言動であれば、ハラスメントと訴えることはないでしょう。
つまり、個人間の信頼関係と相手への配慮があるかどうか、この点を常に意識していれば、ハラスメント問題は、もう少し減るのではないでしょうか。
いつの時代からか、自分の主張、考えが正しく、相手が間違っているという対立意識が定着したことに、ハラスメントトラブルの根幹があるのではないかと私は考えます。
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投稿者プロフィール

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【サードプレイス】ブロガー 、安斎輝夫。長年サラリーマンとして家庭と職場だけの生活に疑問を持ち、2017年から「サードプレイス」を研究・実践し、人と人をつなぐコネクターな存在になろうと決める。
Expand your life with energy and support. というミッションを定めて、人生を一緒に拡張していける仲間を増やすために活動を展開。月1回のリアルなイベント「サードプレイス・ラボ」の運営するリーダー(主宰者)。また、6人で執筆する、週刊「仲間と一緒にワクワクしながら、大人が本当の夢を叶える!サードプレイス・メルマガ」(まぐまぐ)の編集長。Facebookページおよびグループの「サードプレイス・ラボ」も運営中。



