北海道旭川の「黄泉の森」という禁域を舞台にした、究極の遺伝子を持つ未知の生物を巡る戦慄のバイオ・ホラー・ミステリー『ヨモツイクサ』を書いたのは、現役医師であり、作家でもある、知念実希人さん。
累計発行部数250万部を超える大人気シリーズ「天久鷹央(あめくたかお)」シリーズなどでも有名な人気作家さんです。
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タイトルの意味がわからない=読もうと思えるか
本のタイトルは、どんな作品でも重要です。
『ヨモツイクサ』と書かれていて、果たして手に取るかどうか。作家さんの今までの実績があるから読んでみたものの、これがデビュー作だったら、誰もが素通りしそうなタイトル。
ただ、知念さんがこのタイトルに込めた思いも最後まで読むと理解できる部分はあります。
旭川にアイヌの人々が古来より畏れる「黄泉の森」で起きる不可思議な話
正直、この作品を読んで、未知の生き物「ヨモツイクサ」の姿をリアルにイメージするのは難しかったです。
もし、漫画であれば、その姿は脳に焼き付くのでしょうけども。
ヒグマ襲撃による事件と思っていた件が予想外の展開に。
まさか、その生物の存在、および、変化のプロセスは常識を超えていて、明らかに、ハリウッド映画的なストーリー。
まあ、ストーリーの中心にいなければ、何の出来事が起きているかわからないのに、ラストに意外なものが待ち受ける。
後半に行けば行くほど、深みにハマる作品でした。
新種の恐ろしい生物が人間を襲う
新種の恐ろしい生物が、常識では考えられない成長を遂げて、人間に寄生したり、襲ってくるというのは、想像をすると恐ろしい。
姿を見たこともなければ、対策の打ちようがありません。
主人公は、その生物について理解を深めつつ、打倒しようと試みていく。
その生物の大きさを想像しても、また、成長過程を考えても、自然の中で起こり得ないようなことが現実にありそうな、禁域の世界の出来事ならば、致し方ないのかもしれない。
医師であれば、人の生死への感情・感覚は常人とは異なるのか
ニュースを見ると、残忍な殺人事件の報道を見ると、人間は残酷にも、非道にもなれるものだと驚かされます。
この『ヨモツイクサ』の主人公、佐原茜は外科医であり、手術の現場で、人間の肉体、主に内臓を見て、オペをしている存在。
もちろん、全ての命を助けられるわけもなく、結果として、人の死をリアルにたくさん見てきているのは間違いない。
だからこそ、残忍なまでに人が殺されていく現場でも、ある意味、冷静で、淡々と対応しているように思える。
普通の人ならば、足がすくみ、場合によっては気がふれそうになる場面が連続しているのに、意識をギリギリ保っている(この点はラストまで読み込む必要があります)。
インターハイでも活躍し、外科医になり、猟銃も扱えるなんて、スーパーウーマンです。
その彼女自身が知らない自己の存在は最後に、どんでん返しを喰らうまで、わからないで進みます。
知念さんらしい旨さが出ていると感じます。
後味は微妙な作品だけど、バッドエンドなのか考えてしまう
スッキリ爽快に事件が解決して、前に向かって生きていくというストーリーは心地よいものです。
その点、『ヨモツイクサ』は、複雑です。
果たして、あのようなラストを迎えてよかったのか。
バッドエンドとは言わないものの、続編があるとも言えず、なんとも奇妙なエンディング。
考えてみれば、「ヨモツイクサ」自体が得体の知れない存在なのだから、エンタメとして楽しむのは悪くない。
ホラーの要素が盛り込まれたミステリーだと思えば、納得できるでしょう。
⚫︎ドキュメンタリーのような一冊『機械仕掛けの太陽』を読んで、じっくりと考えてみる
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投稿者プロフィール

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【サードプレイス】ブロガー 、安斎輝夫。長年サラリーマンとして家庭と職場だけの生活に疑問を持ち、2017年から「サードプレイス」を研究・実践し、人と人をつなぐコネクターな存在になろうと決める。
Expand your life with energy and support. というミッションを定めて、人生を一緒に拡張していける仲間を増やすために活動を展開。月1回のリアルなイベント「サードプレイス・ラボ」の運営するリーダー(主宰者)。また、6人で執筆する、週刊「仲間と一緒にワクワクしながら、大人が本当の夢を叶える!サードプレイス・メルマガ」(まぐまぐ)の編集長。Facebookページおよびグループの「サードプレイス・ラボ」も運営中。




