「子どもを育てやすい国」とかけ離れている日本の現状を知ることからスタート

大胆な意見であっても、事実と行動から変わる!

ライフネット生命社長・会長を勤め、2018年1月より、立命館アジア太平洋大学(APU)学長に就任された出口治明さんと認定NPO法人フローレンス代表理事の駒崎弘樹さんの対談形式の日本の「子どもの問題」を語る一冊は、発売当初から注目していました。

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この2人であれば、きっと刺激的な意見が混ざり合って、ビリビリと感じる本に違いないと思っていました。

世界の事情を知り、事業を起ち上げ、ロビーイングや社会的発言のメッセージ発信も行う。

今までの経験・知識をもとに未来を語ってくれましたので、どのテーマも深さを感じました。

歴史に学び、社会の仕掛け、仕組みを変える

歴史に詳しい出口さんの話を読むと、日本が移民国家だったという情報に驚かされました。

私たちが信じ込まされていた「3歳児神話」も根拠がないと論破。

さらに、社会の仕掛け、仕組みを変えるという分野が得意な駒崎さんの話も読んでみると、気づいていない盲点、知恵に触れることができます。

待機児童問題の解消方法として、保育園の義務化論を提示したり、フェアな社会を作るために、ひとり1票の問題についても、現状の不公正な状況を把握できます。

現場を知る人を政治家にし、草の根ロビイングを、と訴える姿は、本気度満点です。

確かに、駒崎さんの審議会参加など、様々な関わり方が、法律を変え、社会を変えています。

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◆ 「結局、社会って変えられるんですか?」 (駒崎弘樹さんにお会いした記事)

サードプレイスで世界を広げると、働き方も変わる

子どもの問題に取り組むのは、大人たちです。そのためには、働き方を変えなければいけないという前提で話が進みます。

すると、私のキーワード、「サードプレイス」に関して対談が進んでいくことにワクワクさせられました。

出口 まったく同感です。18時に帰って自分の世界を複数持ったら、自分がすべてではなくなる。ところが23時まで職場にいたら、仕事がすべてになってしまうから「ここで嫌われたら、もう人生は終わり」といった誤った感覚がみについてしまうのです。

駒崎 長時間労働をめれば生産性が高まり、むしろ成長率が上がると予測できます。そうなったら、おじさんたちはみんなサードプレイスを持つべきなんですよね。家庭と、職場と、あともうひとつ。

この最後の一言、「おじさんたちはみんなサードプレイスを持つべきなんですよね。家庭と、職場と、あともうひとつ」という部分は胸に刺さります。

今、徐々に、サードプレイスを趣味や学びを軸に、広げる中高年のおじさんは確実に増えています。

一方で、女性たちは、習い事、新スポット巡り、など、昔から、サードプレイス的な活動を標準装備されていたような印象があります。

定年制を廃止しすると、「同一労働同一賃金」が達成できるという理屈などは、一瞬、不思議な印象は残りますが、論理的に追ってみると、私たちの考え方が固定化しているために、盲点になっていると教えてもらえました。

教育と人間形成、チャイルドファースト社会

就業前の教育が子どもの人生を決めるといういデータをもとに、家庭の子育てと保育園が伴走するスタイルを提唱されています。

既に壊れてしまった、地域コミュニティも再設計することで、新しい時代の人間形成に繋がるという話は納得できました。

核家族がスタンダードで、問題が家庭内に閉じ困るからこそ、虐待や事件へと発展しているように感じます。

もちろん、公的機関への相談窓口は増えていますが、もっと、身近なところで、お互いが協力しあえるような地域軸のゆるやかなコミュニティづくりが求められているので、当事者の現役世代として、自分の身の回りでできることを少しでも取り組みたいと思います。

どうしても、高齢者向けの短期的な政策に力が入りすぎていて、育児・教育という未来への投資はトータルで足りないという二人の話には説得力があります。

この社会を変えるには、若い世代が投票行動など政治参加としてできることを欠かさないという啓蒙が不可欠なのは理解できました。

やはり、未来を作る子ども優先な社会を作らないと、日本の将来は明るくならないということは間違いありません。

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[出口治明さんと駒崎弘樹さんのTwitterアカウント]

出口治明さん:https://twitter.com/p_hal
駒崎弘樹さん:https://twitter.com/Hiroki_Komazaki

<出口治明さんと駒崎弘樹さんの本>

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投稿者プロフィール

安斎 輝夫
安斎 輝夫
【サードプレイス】ブロガー 、安斎輝夫。長年サラリーマンとして家庭と職場だけの生活に疑問を持ち、2017年から「サードプレイス」を研究・実践し、人と人をつなぐコネクターな存在になろうと決める。
Expand your life with energy and support. というミッションを定めて、人生を一緒に拡張していける仲間を増やすために活動を展開。月1回のリアルなイベント「サードプレイス・ラボ」の運営するリーダー(主宰者)。また、6人で執筆する、週刊「仲間と一緒にワクワクしながら、大人が本当の夢を叶える!サードプレイス・メルマガ」(まぐまぐ)の編集長。Facebookページおよびグループの「サードプレイス・ラボ」も運営中。