10歳までの読書量が学力の基本になる!
文部科学省の平成24年度全国学力・学習状況調査という統計データによれば、読書時間が1日30分以上ある小学生は3人に1人、1時間以上ある子は6人に1人となっている。
このデータを見て、どう判断すればいいのだろうか、一瞬考えてしまいました。
身の回りの大人であっても1日30分以上、読書をしている人間はいるのだろうか。
小学生は3人に1人という割合ならば、立派です。もちろん、3人の残り2人は0分かもしれないので、この日々の積み重ねの差が人生を左右すると言われてしまえばそれまでの話。大人になってしまえば、この差は、おそらく取り返しがつかないという前提で理解しなければいけない。
『将来の学力は10歳までの「読書量」で決まる!』 松永 暢史(著) を読みました
小さい子どもには読み聞かせは大事
小学校低学年までのこどもには、読み聞かせが大事だという説は有名です。
薄い絵本、紙芝居などを楽しませながら読んであげる親、大人の存在は影響が大きいのです。
「絵本を読み聞かせる」ということは、どういうことか。 それは、「音を聞かせること」です。 絵本に書かれている一字一字のすべてを、子どもの耳から体内へ注入させるようなイメージで読んで聞かせること。 これが、読み聞かせです。
ただ、読み聞かせを続ける親(大人)は大変です。子どもが集中して楽しまなければ、価値がないので、必死に取り組んでいきます。
「つまらない!」「面白くない」
などの言葉をストレートに投げ掛けられがち。テンションが下がるのも仕方ありません。
それに、読み聞かせ中は、他のことを止めて相対するので、大人側も読み聞かせに全力で集中しなければならないので、実は、結構疲れます。
難関私立中学校に合格するには、「小6で新書が読める」というのが、私が設定しているひとつの目安ですが、それも余裕でクリアです。
小6で新書を読んでいる子どもは、私の周りでは見かけたことがありません。
ただ、読解力というのが身に付いていれば、日本語の理解、常識などの知識も深まれば、無理ではないレベルだと考えられます。
子どもに読み聞かせをして、頭を良くする本のジャンルは?
どんな本でも子どもにとって、頭を良くするのかと言われると疑問が残ります。著者の松永さんは「めちゃ読み」を推奨しています。
子どもの頭を良くする本は、物語本(文学)と知識本の二本柱です。どちらもバランス良く吸収するのが理想ですが、基本は子どもの好きなものを「めっちゃ読み」です。
好きな本を読みつつも、物語(文学)と知識本の日本柱のバランス。
だいたい、大人でもどちらかに偏っているのに厳しめのアドバイスです。
我が家であれば、私は実務書やビジネス書などが中心の「知識本」派。妻は、完全に「小説」派です。お互いの読書スタイルは違います。
知識本の場合、類似書があるので、読み飛ばしたり、関連書などをパラパラと、平行に読み進めますが、小説の場合、世界観に没頭して読んでいきます。
子どもの場合、興味関心が広ければ、「めちゃ読み」は効果的ですし、どちらかに偏らないで取り組ませたほうが伸びるのは確実です。
現代は、インターネットがあればたいていの知識が得られます。しかしそれは、全体知の中の情報の断片に過ぎません。自分の関心ごとを知識として定着させるには、やはり読書なのです。
教育者である松永さんが、インターネットで調べれば何だってカンタンに済ませられると言うわけがありません。
ただ、インターネットは知の情報として断片に過ぎないという点は理解できます。
構造的に理解することは難しく、点の情報として入手するに過ぎない部分は否めません。
読み聞かせは、子どもにとって楽しく、親(大人)も楽しいというスタンスで挑まないと長続きできず、子どもの読書習慣として身に付かないと、学力はアップできません。
学力の基本が読解力である以上、子どもの周囲にいる大人が、意識的に読書に取り組まないといけないということがよくわかりました。
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【サードプレイス】ブロガー 、安斎輝夫。長年サラリーマンとして家庭と職場だけの生活に疑問を持ち、2017年から「サードプレイス」を研究・実践し、人と人をつなぐコネクターな存在になろうと決める。
Expand your life with energy and support. というミッションを定めて、人生を一緒に拡張していける仲間を増やすために活動を展開。月1回のリアルなイベント「サードプレイス・ラボ」の運営するリーダー(主宰者)。また、6人で執筆する、週刊「仲間と一緒にワクワクしながら、大人が本当の夢を叶える!サードプレイス・メルマガ」(まぐまぐ)の編集長。Facebookページおよびグループの「サードプレイス・ラボ」も運営中。