何かを始めたら、とにかく続けなければいけないと自分を縛っていませんか?
確かに、「やめる」というのは敗北感が伴います。
結局、何かを始めるという時点で、いつか終わる時が来るという大前提を忘れてはいけな。
元日本マイクロソフトの執行役員、澤円さんの『「やめる」という選択』を読んでみました。
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マイクロソフトを辞めたから説得力がある!
まさか、澤円さんが日本マイクロソフトを辞める日が来るとは、想像できませんでした。(いつかは退職するのは当然の成り行きなのですが)
彼のさまざまな活動は、本業との支障なくできていたはずなのに、なぜ、辞めて独立起業するという選択肢を選んだのでしょう。
彼の考えを理解するには、『「やめる」という選択』という1冊は、生きていく上でのヒントが山積みでした。
「埋没コスト」になってるのなら、やめちゃえばいい
澤円さんの『「やめる」という選択』の中で、気になる単語が出てきます。
「埋没コスト」
一体なんなのだろうかと考える前に、彼が定義した部分を引用します。
せっかく◯◯したのだから」という言葉で表せる思考や行動パターン
お金や時間をかけて、手に入れたものは簡単に失いたいくないもの。
もったいないとか、もう少し続ければ、という思いが生じるためでしょう。
埋没コストはそもそも経済学の概念で、「ある経済行為に対して、どんな意思決定をしても回収できない費用」を指します。また、その経済行為をずっと続けていると、損失がより拡大するおそれのあるコストのことです。
(中略)
簡単にいうと、過去にうまく行った考え方や方法を続けているうちに、思考パターンがその過去に固定化されるということ。その結果、いつの間にか過去の延長戦上でしかものごとを考えられなくなる状態を指します。
どんなことにも、埋没コストは発生しています。
だからこそ、やらなくてもいいことは手放していく姿勢と行動が大事なのです。
無駄を削る意識については、今までも、このブログで何度も書いてきた通り、私自身は、できうる限り、排除してきました。
ありたい姿とか、どうしても自分がやりたい、楽しみたいと思うものに、リソースとしての時間も労力、能力も投入していくのが、最適なのです。
もったいないという思考を捨て去れない
この「やめる」という選択肢を選べない理由は、もったいないという気持ちにあります。
・高い商品だから捨てるのはもったいない
・また使う機会があるかもしれないから捨てられない
・食べ残すのはもったいないから食べ切ろう
・今の仕事を辞めるのは生活の安定を失うのは嫌だな
誰もが、やめる・捨てるという行為に抵抗感が生じています。
一方で、躊躇なく、やめまくる人もいます。
安定した納得できる仕事に巡りあえずに、短期間で転職を繰り返す人。
恋愛の対象を、コロコロと変えている人。
ガジェットを買いまくり、使わないと判断するとメルカリで売ったり、バンバン捨てる人。
こういうタイプの人を、どうしても、節操がない人と見てしまいがちです。
自分にフィットしないと判断したら、躊躇なく、やめられる人たちは、常に目の前のことに夢中になっています。
もちろん、ロスも多いのでしょうが、この自由自在に切り替えるように、やめるというのも一つの個性・能力なのです。
成功体験に引きづられてもいけない!
やめる決断ができない人というのは、どこか自分の成功体験にひきづられています。
高校野球で甲子園に出場したのだから、プロ野球を目指すために、プロテストを受け続ける人なども、気持ちと熱意はわかるものの、どこかでやめなければ、次の人生に進めません。
失敗体験は笑いのネタになるものの、成功体験は自慢と自負につながるので、心のどこかで拠り所となってしまうのです。
自分ならできる!!(正確に言えば、できた、という過去形です)
という過信に近い信念を持つと、粘れるという強みはあるものの、次のステップに切り替えられないのです。
新しいことにチャレンジするならば、何かをやめる必要がある
やめるというのは後ろ向きな行為ではなくて、新しいことにチャレンジするための取捨選択なのです。
これからの時代は、なにかをすることができる人ではなく、「やめることをすぐ決められる人」が、仕事ができる人の条件になると僕は見ています。
転職が、自由に何度もできる時代だからこそ、仕事を変える、会社をやめる、というのは、新しい未来を作り出すためには、必要なのです。
毎日、何か1つを始めて、1つやめるぐらいの変化を楽しめるような人生を歩みませんか?
澤円さんの本
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投稿者プロフィール
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【サードプレイス】ブロガー 、安斎輝夫。長年サラリーマンとして家庭と職場だけの生活に疑問を持ち、2017年から「サードプレイス」を研究・実践し、人と人をつなぐコネクターな存在になろうと決める。
Expand your life with energy and support. というミッションを定めて、人生を一緒に拡張していける仲間を増やすために活動を展開。月1回のリアルなイベント「サードプレイス・ラボ」の運営するリーダー(主宰者)。また、6人で執筆する、週刊「仲間と一緒にワクワクしながら、大人が本当の夢を叶える!サードプレイス・メルマガ」(まぐまぐ)の編集長。Facebookページおよびグループの「サードプレイス・ラボ」も運営中。